ルラルさんのにわ いとうひろし 作  

ルラルさん。
この、ちょっと変わった名前のおじさんは、
自分のお家の「芝生の庭」が、ご自慢なのです。
ルラルさんは、毎日、庭の手入れを欠かさず、
誰も、この「大切な庭」に、入れさせません。
でも、ある朝、その「ルラルさんの大切な庭」に、
大きな丸太が転がっているから、さあ大変!
怒ったルラルさんが、その丸太を蹴飛ばそうとすると、
なんとその丸太は・・・・・。
さて、ルラルさんのご自慢の庭は、どうなったのでしょうか?
陽だまりのような色あいの楽しい絵と、
おもしろくて、それでいてなんだか、心がほんわかあったかくなるおはなし。
子どもの頃、あまり絵本と触れ合えなかった私は、
おとなになって、よみきかせを通して、この絵本に出合い、
すっかりファンになってしまいました。
こんなステキな絵本に出合わせてくれる
「よみきかせ」に感謝!感謝!
そして、こんな素敵な出会いの手助けが、
これからも、出来ますように…☆

(き)


※おまけ
他にも、「ルラルさんのバイオリン」「ルラルさんのごちそう」「ルラルさんのじてんしゃ」などルラルさんシリーズ があります。気難しがりやのルラルさんがあるきかっけから変わっていく様子は「おじさんのかさ」さのようこ作 との共通点を感じます。心が解放する時人は思いっきりのびをして芝生にでも寝転がってみたくなるものですね。 頑な心のほぐれたルラルさんのその後は、実に楽しく極まりない事でしょう。あぁ、私も芝生の上を思いっきり、 転げ回ってみたいものです。
(ぇ)

王さまばんざい 寺村輝夫 文 和歌山静子 絵

 この本との出合いは、たしか小学校の低学年のころだったと思います。 本当にわくわくしながら、読んだのをいまでもはっきり覚えています。 新しい王さまシリーズの本を書店で見つけるたびに、おねだりしていたような…。 結婚しても、なかなか手放せず、我が家の本棚には、子どもたちの本とともに、 30年前に買ってもらった少し色あせた「王さま…」たちがならんでいます。

 遊ぶことといたずらが大好きで、おべんきょうはちょっと苦手…。 わがままで、いばりやさん、ほしがりやで、忘れん坊…

だけど憎めない、とってもおちゃめな王さまが繰り広げるおはなし。

 それぞれの本には、短い「まえがき」が書いてあります。 「王さまばんざい」には、『あっ!だれかさんにそっくり』の一文が…。

寺村さんが描いた王さまは、実は子どもころのわたし自身だったのかもしれません!

『王さまばんざい』のなかで、とくに気に入っているのが「パクパクとバタバタ」というお話です。

「足のはえたさかなをみつけてこい!」…こんなへんてこな王さまの一言からはじまります! でも、王さまのいいつけだから、さあ大変!家来たちも一生懸命探します。 1番目の家来は、町の魚屋へ…。2番目の家来は川へ…。

 果たして足のはえたさかなを見つけることができたでしょうか?

今でも時々、子どもの頃に返って「王様の世界」を楽しんでみたくなります。

(あ)