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3月8日(火)保険が機能しないじゃないかっ!

本格的ながん治療を受けることになったことがだんだんと現実味を帯びてきた感じがしてきて、ネットで闘病日記のようなサイトを探してみた。がんと言うと余命何日とか、とにかくおおごとな記事が目立つ割りに、何にどのくらいの費用や時間がかかるのかが記載されているものが見つからない。 検索にヒットしまくるのはがん保険の宣伝ばかりだ。

前夜、生命保険の証書や約款を持ち出して来て、細かな文字を読んでは考えた。
そしてその結果は…
結論として、浜ちゃんの場合、病気で2日以上入院したときに1日あたり5,000円が給付されるのと、手術一回5万円だけ、退院まで40日としてせいぜい25万円程度しか払われないことになりそうだ。

保険の証書を持って、住●生命の担当の人がいるオフィスに行って、事情を説明し、契約内容から何が保障され、何が保障されないのかを確認しに行った。
結果はわざわざ行くまでもなく、自分で調べたのと同じもので、担当の人はひたすら「特約を外すようなことは絶対お勧めしないのに」「私がその時担当してたら」と後悔と同情を織り交ぜて言い訳をするだけだった。

もっとも住●生命には最初から非はない。契約者である浜ちゃんは一定の納得の上でハンコを押して契約をしているのだから。
とは言え、保険というのはよくよく調べると難しく、大抵の人は最後はエイヤ!で契約をいしていて、届いた約款の文字を「細かくてこんなの読んでられるか」と隅に追いやっているはず。
よくわかかっていない顧客の独自判断がどのくらいリスクがあるのか十分説明できてないという結果がある以上、住●生命が非難されても仕方のないことだと思う。

どういうことだろう?
生命保険、契約内容がどうであれ、かれこれ800万円くらいの保険料を払ってきたにもかかわらず、場合によっては命を落としかねないがんにかかっても、たかだか25万円の給付金しか出ない。
どう思いますか?

契約が間違ったりしているわけではないので、住●生命が悪いわけではないかも知れない。生命保険は、死んだら、それも事故で死んだ場合に残された家族のために1,000万円単位の保障はしてくれる。ところが、病気の治療などにはたいした給付金は出ない。
それじゃぁ困る、ということで大抵の保険は「特約」と言って入院1日いくら、のような保障をつけるのが普通になっている。「特約」の保険料は保険の本体である「生命」の保険料よりも高くなっている。ところが大抵の場合これらは当然のごとくセットで契約することになるため、どっちがいくら、ということは意識しないようになっている。

浜ちゃんの場合、生命保険の「特約」と名乗る「おまけ」みたいなのでは保険の意味がないと考えて、住●生命の「特約」を外して、アフラックなどの(特にがんなどの)成人病をカバーする病気対策の保険にしようと思っていたところだった。

言ってみれば、保険の「特約」のカラクリに気がついてしまったために、変にいじり損なって失敗したということだ。結果的にはアフラックなどを契約していればかなり納得の行く保険契約ができていたのだけど。

それにしてもがんという病気は保険の世界では特別視されているようで、知れば知るほどショックだ。
まず、がん保険というのは契約してから90日の間にがんだと判った場合、保険給付の対象にならない。契約時点で本人・医者が知っていようがいまいが、だ。

つまり、がんの疑いがあるから保険を契約し、検査を受けたらやっぱりがんだった。という場合は90日が過ぎていないと保険契約はちゃらになってしまう。

それでも90日の間の保険料はしっかり払うわけだから、これっておかしいと思いませんか? 赤に賭けて、ルーレットが止まって、赤だったからディーラが、「あ、すいません。今のなしです。掛け金はお返ししますね。」と言ってる訳だ。もし黒なら当然掛け金は回収されてしまう。つまり、90日分の賭け金は取られるか、ちゃらになるために払うようなものだ。そんなばかな。

そんなばかな、な話がもうひとつ。
がん治療をして完治した後のことを考え、がん以外にも高血圧などの他の病気が気になります。それで生命保険の保障額を上げたり、がん以外の成人病の対策として保険を契約したいと思っても、がんにかかったことがあると、保険の増額・加入は一切できないようになっている。
保険を契約する際に、健康であることが条件でありそれを知らせるのが「告知」だ。
この「告知」で「がんにかかったことがある」とすると、保険会社は契約をお断りするそうだ。
(後日実際に申し込み手続きをしてみたが、「お引き受けできません」だけの手紙が届いた。「理由くらい書けよ!」と叫びたくなる。)
じゃぁということで、告知にがんのことを書かないで置けば契約はできる。最近「告知は必要ありません」というのを売りにして保険の宣伝をしているのも珍しくない。ところが実際に保険金を請求したときに病歴が調べられ、がんの治療歴があると判明すれば、告知義務違反とか言って、やっぱり、ちゃらにされてしまうみたいだ。
ちなみに、この場合、掛け金が全部戻るのではなく、「返戻金」とか言って減額して戻されることになるそうだ。
(メールで保険会社に問い合わせた結果)

そんなばかな…
そんなばかな話が当たり前になっているのが保険屋さんの世界のようだ。
保険屋さんに言わせると、こうした仕組みになっている理由は、「加入者の公平性を確保するため」だそうだ。一理あるかもしれないが、誰が考えたってそんなの言い訳に聞こえるし、保険屋さんが損をしないためのカラクリに過ぎなじゃないか。

ですが…
こんなに納得のいかないシステムでも、高額な抗がん剤を使えば直るかもしれない、使わなかったらダメかも知れない、という状況になった場合、頼れるのは保険だけかも知れない。
いざとなった場合、「効く」と言われれば何にでもすがりたくなるのは当然だろう。聞いた話ではがんで入院してからどこからともなく、漢方だの薬草だのといった「薬」のDMが舞い込んで来るようだ。すがる思いの人は高くても試したくなるものだろう。
何に頼るかは別として、がんを克服しようとするときに、できればお金の心配をしなくてよいようにしておきたい。
生命保険に入るならちゃんと特約はつける、できれば専用の目的の保険に加入しておく。なんかおかしいと思いながらも現実的には保険は入っておいた方がいい。

浜ちゃんには無理ですが、晴ちゃんにはしっかりした保険をすぐに契約しようと思います。
(退院直後に手続をしました。決して住●生命にしませんでしたが)

ちなみに、会社関係で加入できる保険は会社の補助が出ているらしく、断然安く契約できるのがあることがわかりました。当然条件がありますが。
ただしこの話は浜ちゃんの行ってる会社の場合であって他の会社の事情ではありません。
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