12月12日(月)
なんだか久しぶりの診察。
抗がん剤UFTは6ヶ月服用で、途中二回目の手術の時に1ヶ月中断したため1月まで続く。今回の診察で最後の1ヶ月分の投薬になる。副作用はゼロではないがたいしたこともないまま終わりそうで良かった良かった。
たいした副作用でなかった
ナガイモみたい |
退院後から両足のスネとふくらはぎの肌が痒くて荒れて一向に完治してない。
UFTのせいかどうかわからない、というか、UFTの副作用としてあがっているものではないと思うのだが、副作用っぽく感じるのはこのことと、口内炎くらいだ。
髪の毛が抜けちゃうとかの副作用のことを思えばなんともないといってもいいのだろう。
昨今の生活状態はかなり普通な状態になったと言いたいところだ。
がぁ〜
肛門痛はなかなか慣れない。
苦痛、というとかなりな痛みで苦しみ悶えるようなニュアンスなので、そこまでではないが、「先生ッ!うんこッ!」という状態の時には目の前が赤黒でフラッシュしているような苦痛状態ではある。
きのこ日記では ★ Toilet ☆ Forecast ★ と題して体調予想を始めたが、その頃は5.5日程度の周期性がある感じで、このリズムをうまくつかめば、かなり生活状態も安定するだろうと考えていたのに、程なくこのリズムが崩壊してしまった。
そして現在は毎日★のような状態で、いつ晴れるのかわからない北陸地方の天気のようなグズついた日々ばかりだ。
通常は9:30頃をメドに落ち着いてくるので、フレックス出社で10:00着という具合なのだが、ここ2週間くらいは昼過ぎても落ち着かない日もあって困ったものだ。
仕事上、地下鉄に乗って出かけることもちらほらするようになったが、不思議なことに地下鉄に乗ると苦難が襲って来る。
車中では必ず肛門痛が起きる。それも駅間ごとに、だ。
地下鉄の駅間なんて2〜3分のことでしかないのに、必ず「うぅっ…」と呻くような状態になる。いつも目的駅までの駅を数えながらあと何分、あと何回、それこそ踏ん張らないといけない。2回に一回は途中下車をすることになってしまう。トレイ休憩だ。あぁ…
そこで、地下鉄を使わずに車で行き来する。これは不思議なことにあまり肛門痛は起きない。晴ちゃんは「トイレがすぐに行けない」という精神的なことじゃないの、というがそうかも知れない。でも浜ちゃん自身はそれ程強くトイレや地下鉄を意識しているわけではないのだけど。
(…と言っても最近は「地下鉄怖い」と思うようになった)
病院のアトリウムで入院中にお世話になった看護師のかにえさんと会った。
かにえさんはすごく元気な人で気持ちいいくらいハキハキと話す人だ。
二度目の手術から半年過ぎていても覚えていてくれて、声を掛けてくれて、うれしかった。
がんセンターにはコメントボードがあってそこに病院への感謝や要望のメッセージとそれに対する病院のコメントが書いてある。病院に行ったときにはいつもそのコメントを読んでいるが、何かと注文をつけているコメントが多くを占める中にも、病院に対する感謝のメッセージがあり、うれしく思う。
医師・看護師・スタッフの皆さんが本当によくしてくれたのは本当だし、夜勤もある看護の仕事は本当に大変だと思うのに、帰り仕度の途中に声をかけてくれたこともうれしかった。
かにえさんとは立ち話にしては長すぎるほど話をしてしまったが、いろいろ相談に乗ってもらえてよかった。
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・生活習慣が病気を起こしたのだから規則的な生活習慣にすること |
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・夕食は21時より前に。21時以降は何も食べないこと |
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・「アミノバイタル」のようなものなら代用になる(かも?)
(排便難の時に点滴をゴハンにできたらいいのになぁ…といったら) |
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とにかく、「入院前と同じような生活パターンになっちゃった」と話したら、「それは変えなきゃダメ。9時以前に夕食は終わってるようにしないと」としかられてしまった。
リフレッシュ休暇
今年はリフレッシュ休暇が取れる年で、3月までに使わないとムダにしてしまう。
ところぉ〜で…
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・入院やらフレックスやらで散々同僚に迷惑掛けまくったのに、この期に及んでリフレッシュ休暇もするんかぁ〜 |
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・期末に向けて仕事がいっぱいあるのにぃ? |
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・肛門痛抱えてどこに何しに行くんか? |
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ブレーキ要因はいっぱいある。気にならないわけじゃない。どぉしよう。
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・手術で救ってもらった命、再び仕事に埋没していって本当にいいのか? |
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・部下から見て、死にそうになっても仕事している上司というのが望ましい姿か?
自分だったら「あんないいライフスタイルの上司」について行きたいと思うが… |
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・いずれ海外暮らしをするなら、少しでも多くの移住先を見ておくほうがいい。 |
自分の人生に対する責任は自分にある。だから自分でどうするかを選択すべきだと思う。
自分のことと周囲のこととバランスをとりながら自分の選択をしないといけない。
カウントダウンタイマーを意識して、何をするか・何を選択するか、決めないといけないと思う。浜ちゃんの場合、タイマーは普通の人より少し早く動いているかもしれないのだし。
12月20日(火)東京出張
思うところあって東京出張をすることにした。
その日になってみないと具合がわからない、と言う何とも予定の立てにくい状況にあるのだが、自分の話を意欲的に聞いてくれるということだったので、調子が落ち着きやすい午後にスケジュールしてもらって行くことにした。
家を出て出張先まで4時間かかる。この4時間のほとんどは電車に揺られることになるので、地下鉄でひーひー言ってるような具合だと、新幹線はトイレが指定席になりかねない。
果たして電車を乗り継いでなんとかたどり着くことはできたのだが、やはり新幹線車中ではムズムズ・キリキリを我慢して、何度もトイレに立ってという調子。それでも新幹線はトイレつきなのでよいが、地下鉄や在来線はそうでないので、顔をしかめながら目的駅のアナウンスを待つことも何度かあった。
どうも、電車の座席にすわるのがよくないようだ。
電車は揺れるのでその細かい振動が肛門から直接からだに影響しているように思う。
ガンガンの音楽でしびれるというが、電車のガタガタでうんこ出そう!なわけだ。
今こうして出張からの帰ってきて思うのは、やっぱり電車には乗りたくないということ。
車での移動はこういうことがないので大丈夫だが、電車はイヤだ。
あぁ、そういいつつも、22日にはまた東京出張が入ってしまっている。
望んで行くものじゃないので、尚更イヤだ。どうしよう…
2005年 救急車で出発し、がんセンターに泊まって、病院と仲良くなった
2005年ももうすぐ終わり。1月6日に尿道結石で救急車で運んでもらい、しばらくして血便の再検査から4月には手術をして退院後は定期的に検査を受けに行くようになった。
今ではすっかり病院とも親しくなってしまった。
今年ももうすぐ終わりだ。
納会や忘年会でたまに話をする人がいると「どう?調子の方は」と聞かれるけど、繰り返しが続いて来ると、どう答えたものかちょっと悩んでしまう。
「絶好調」なことはないし、「死にそう…」なこともない。まさしく「ボチボチでんなぁ」と言うよりないので。
なんともスッキリしない「調子」はニュアンスが伝わって、その後は尻具合を話すことになるので、話している自分にとってはなれた話だけど、聞くほうに取っては、「そんな大きな声で『うんこ』っていうなよ!」と思うみたいだ。
そんな話に声を掛けてくれる言葉と言うと「さすが浜ちゃん、すごい前向き」とか「体調が不十分でもいろんなアドバイスが役に立ってるんだからがんばれ」とか、それぞれの立場で言ってくれる。
本当にありがたいことだ。
今年は浜ちゃんにとっての病気元年で、終わりじゃないから、これからも付き合っていかなければならないけど、そういう身体的・物理的なことだけじゃなくて、感謝を感じつつ生きていこうとする元年でもあるかも知れない。
2005年、いろいろあった一年だが、平穏に年が暮れていく事に感謝。
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