−テニスの執事様−
テニス部顧問奮闘記

ここは全くテニスに興味のない人には無縁なページです。ただの 「テニス部顧問日記」です。日頃部活を見ていて感じたこと、試合の様子など、 ただのテニス好きが顧問としていかに奮闘しているかを、ダラダラ書くことにしました。まっ、これもO−TEACHERの 一面ということで興味のあるかただけどうぞ。

平成18年度 M田キャプテンの代

平成19年6月4日 更新 ここをクリックすると最新のところへジャンプ!


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  • 58.新チーム始動、そして…

    総体ブロック予選が終わり、団体メンバーのみ県大会を残していますが、いちおうその他の3年生が仮引退ということになり、 新チームへの引き継ぎが行われました。新しいキャプテンはM田。誰よりも率先して動き、そして誰よりも努力家。前キャプテンの K井は、そのリーダーシップの素晴らしさが際だっていましたが、今回のM田は、黙々と自分から動くことで、みんなが それを見て自分もやらずにはいられないと、言葉ではなく行動で引っ張っていくタイプ。1年次は、負けては悔しくて泣き、 上手くできなくては泣き、ちょっと弱気のところもありましたが、キャプテンになってそういう甘えを押さえてくれれば、よい キャプテンになるでしょう。副キャプテンはN田とK林。今回もレギュラー組と初心者代表組と、それぞれ選ばれました。 みんなで協力して良いチームを作って欲しいです。

    そして新入部員が入ってきました。当初は2人くらいしか入部届が出ず、本気でやばいと思っていたのですが、その後続々と 希望者が増え、最終的には16人。今度は多すぎ(^^;)逆に多すぎるとやりづらいです。というのも今年はソフトテニス部に 入部希望者がほとんどいません。おそらくそちらへ流れる人がこっちに来たのかも。だからソフトテニス経験者が多く、 初めからけっこう打てて、かなり有望かもしれません。まぁどうなるかわからないけれど。

    そしてそのチームで初の練習試合が4/29にありました。相手はなんと中学生!硬式テニス部で県下でも有数のH山中。 ここの3年生5人が来ました。たまたまうちの噂を聞きつけてお願いされたのです。いちおうつながりを作っておくのも 悪くないかなと思い、快く引き受けました。で、2年生とやったのですが、相手は県で連覇中の相手。スクールにも通っているから けっこう上手く、結局負け越し。それでも相手はレギュラー組が半分しかいなかったので、うちとしてはかなり有利だったのですが、 それでも…。まぁ最初はこんなものでしょう。良い勉強になりました。

    そして新チームがスタートしたのですが、逆にとある2年生が一人辞めました。ここまで頑張ってきたのですが、いちおう 勉強したいという理由で退部しました。順位的にも下位だし自分の実力に見切りも付けたのでしょう。うまい1年生が沢山入ってきたのを 見て、決断したのだと思われます。でも1年間頑張ってきた部員が辞めるのは、いつも辛いです。しかしこれも運命なのでしょう。 スタートと別れの交錯した4月でした。

    6/19

  • 59.総体県大会

    実はその後また2年生が一人辞めました。理由は色々あるにせよ、やはりそこまでの熱意が続かなかったのでしょう。そんな中、いよいよ 3年生の最後の団体戦がありました。レギュラー組の4人は、他の3年生が引退して受験モードに入る中、黙々と練習を続けていました。 新チームになり逆にお客様状態でしたが、最後までテニスをやり切ろう頑張ってきました。そして総体県大会が6/16(金)に T会場で行われました。

    前日からの豪雨と、当日も朝からけっこうな雨。これで本当にやるのかと思われましたが、集合時間が11:00に変更され、小降りになるのを待って 強行する予定。会場は学校から近いため、朝一度学校に集合するも、集合時間変更のため、仕方なく時間を潰さねばならなくなる。 と言っても行く当てもなく、とりあえずファミレスで時間を潰す。

    そして会場に集合するも、雨はけっこう本降り。しかしコートはオムニコートのためやることになる。そしていよいよ3年生の最後の 団体戦が始まる。他の3年生からひとりひとりに千羽鶴が付いたお守りのテニスボールが渡される。それだけでも感激なのに、 2年生からは「勇往邁進」の垂れ幕が…。以前の手書きのやつではなくて業者発注のもの。どうやら後輩たちがお金を出し合って 密かに作ったらしい。もうここまでされれば選手は頑張るしかない。

    相手校はK井高校。まずはダブルス。A加・K井のダブルスだが、いきなり緊張していて足が地に着いていない。あっという間に ミスを連発し0−3となる。最悪のスタート。実力的には互角なのだが、こちらの方が浮き足立っている。コートチェンジの時に 何とか落ち着かせ、自分たちのリズムを取り戻させようと、ロヴとポーチの組み立てを指示。ここからやっと本調子になり挽回し 追い上げる。最後は何とか逆転し6−4で薄氷の勝利。このダブルスはいつも団体戦で勝てなく、チームに迷惑をかけてきたと 責任を感じていた。しかし最後の最後で勝つことが出来て本当に良かった。

    そしてシングルスbP。相手を見てびっくり。普通にジュニアの選手である。身長もでかくサーヴが鋭角に切れてくる。ストロークも 高い打点からバシバシ打ってくる。これは全然ダメだと思っていた。しかしそこはうちのエースE老原。ひたすらしこってミスを待つ。 これも彼女の抜群のフットワークがあればこそ。しかし如何せん相手は上手い。ここぞというところで決めてくる。逆にE老原は この2ヶ月肩の故障に悩まされてきた。グルグルのテーピングで肩を上げると激痛が走る状態。まともにサーヴなんて打てる感じでは ない。そのためサービスゲームはことごとく取られ、競り合った中盤でダブルフォルトを4つもする。しかし彼女なりに頑張り 4−6での惜敗は賞賛に値する。

    そして勝負は最後のシングルスbQのT野に託される。そしてなんとまたまた相手はジュニア上がりの選手。しかしシングルスbPほど 迫力はない。そこで徹底した粘り作戦に出る。相手がいくら打とうがつなぎまくる。相手はイライラしてミスを連発。最後は 相手も打てなくなってくる。そしてなんと5−3でマッチポイントが来る。しかしここは相手にしのがれまた競る展開。しかし 6−5で二度目のマッチポイント。しかしここもかわされタイブレークへ。このあたりですでに1時間以上やっていて、T野の足が 限界に近づく。再三再四振り回された疲労がここに来てイージーミスを誘われ、タイブレークはあっという間に2−6で万事休す。 もう終わったと思ったが、ここからが驚異の粘り。なんと粘りまくって逆に7−6で逆にマッチポイントを握ってしまう。こういう流れに なればうちのものだと思った。三度目のマッチポイント。祈るような気持ち。しかしここでも相手は怯まず勝負して強打してきた。 それが最後入ってしまい7−9で負ける。1−2で試合が終了する。

    当然選手も応援も泣きじゃくる。あと1ポイントで勝利というところまでいったのだが、わずかに届かずスルリと勝ちが逃げた。 悔しい負けである。しかし客観的に見れば、シングルスはともにジュニアの選手だから、実力差は圧倒的に向こうの方が上だった。 しかしそれと競る試合をし、内容的には十分持ち味を出したし、彼女らのベストゲームだったと思う。ほとんど初心者同然から 始めた彼女らがこんな素晴らしい熱戦を出来るなんて、思っても見なかった。勝てなくて悔しい思い半分、充実感半分である。

    試合後これで引退となるレギュラー達に、なんと1年生から手紙が渡される。短い付き合いだったが、色々教えてもらいその感謝の気持ちを 示したかったらしい。もちろん2年生は号泣。最後の最後に団体メンバーからみんなに歌のお返し。花*花の替え歌で 「テニス部にいて良かった〜♪」と泣きながら歌って無事終了。本当にこれで終わってしまいました。

    とても下手で、でも頑張り屋で、そして何よりもテニスが大好きな3年生たち。私は彼女たちのことを忘れないでしょう。 本当に良いチームでした。

    6/26

  • 60.T葛大会

    3年生が引退して間もないですが、T葛大会がありました。例年シングルスのみ、それも年々日程の関係から出場枠が減って、 昨年はたった3人しか出られなかった。今年はコートが確保できたので、シングル各校上位3人によるトーナメント。それと同時に Bトーナメントとしてダブルス各校4ペアが出られる二部構成になっていた。

    まずはシングルスだが、初対戦は3人ともド緊張。みんな足が動かなくてガチガチの立ち上がり。特にI藤はひどかった。途中まで 完璧に負けるかと思いました。でもM田もN田も6−2で勝ち、I藤もかろうじて6−4で逃げ切り、全員1回戦突破。やれやれ。 しかし2回戦でM田は4−6で負ける。相手は練習試合で勝ったことのある相手。かなりショックだった様子。逆にN田とI藤は 吹っ切れたのか2回戦は楽々突破。しかしその次は二人ともシードにあたり完敗。まぁこのあたりになると全然強いやつがいて、 努力型では勝てません。でもまぁベスト16ならいちおう予定通りか。

    そして隣の会場のダブルスの方へ。こちらは1年生のペアも3ペアほど出しての初試合。しかし1年生たちはあえなく初戦負け。 唯一ラッキールーザーで出た1年ペアだけ1回戦勝ち上がりましたが、まぁ全体的に力不足。さすがに2年生ペアはすべて 1回戦は勝つ。そしてここからは実力通りの勝ち上がり。2回戦でS貝・I出ペアが負け、3回戦でK林・I上ペアが負ける。 そして第2シードで臨んだK米・I瀬ペアですが、3回戦目は薄氷の勝利。タイブレークで逃げ切るが、次の4回戦は 消極的プレーが目立ち4−6で敗れる。結果的にはベスト8ですが、全然勝ち上がれる試合だっただけに歯がゆさが残る。

    でも2年生は新チームとしての初試合のため色々考えるところがあったようです。是非次につなげて欲しいところ。

    8/7

  • 61.あすなろ大会

    今年はこの時期に行われた。前回と違うのが通常の団体戦が組まれたこと。それも予選トーナメントをやって、決勝でも トーナメントをするということ。おかげで8/1から7までずっと試合続き、会場続き。おかげで選手もこちらも連戦で本当に疲弊しました。

    まずは団体戦ですが、会場校としてたくさんやったのでなんと4チーム出せてもらい、1年生も中盤まで試合に出られました。 Aチームは予選で優勝、しかしBチームとCチームは7位。かえって1年のDチームが6位という結果でした。だから決勝トーナメントは 1位トーナメント、7位トーナメント、6位トーナメントに回りました。まずAチームの1位トーナメントでしたが、初対戦は T気Aチーム。ところが全員予選よりもかなり不調。DのK米・I藤ペアは4−Eで落とし、S1のN田も2−5の劣勢。全然ダメダメな 試合でした。なんとか盛り返しタイブレークで勝つものの、とてもエースの試合ではなく、かなり怒りました。S2のM田も 足が地に着いていなくあえなく2−Eで負け、結局1−2で初戦敗退。ありえないほどの不甲斐なさでした。逆に下位チーム達は 奮闘し、それぞれ1つ以上は勝ち、頑張っていました。

    それに奮起したわけでもないと思いますが、個人戦の方は大豊作。シングルスCでは見事7人がベスト4以上に入り盾をもらいました。 中でも特筆すべきが1年生で優勝したM倉、準優勝したS木、T井などはすごい。また2年生の方も念願を果たし、I上が2位、 3位にK林、S貝、K米が入るし、BクラスではI藤、N田が3位に入りAへ昇格しました。またダブルスの方はN田・M田組が 優勝。I上・S貝組、K米・I藤組、K林・I瀬組が3位と、4つも入賞しました。

    今まで一生懸命やってきて、何かひとつの成果が出ると嬉しいです。彼女たちがいかにこの盾を目指して頑張ったか知っているだけに 感慨も一入です。しかし不運にも2年生で負けている子もいるし、1年生でも上位の子たちが苦杯をなめています。また次で頑張って 欲しいです。

    8/10

  • 62.公立校大会

    あすなろが終わってすぐ次の日の8/8から公立校大会がありました。ある意味この団体戦が本当の意味での実力が計れる大事な大会です。 しかし台風接近に伴い雨が降り続く悪コンディション。対戦相手はK見川高校。うちはいつも通りのベストオーダーで臨みました。

    事前情報ではダブルスがけっこう上手いと聞いていたのでダブルスに神経を集中していました。こちらのオーダーはI藤・K米ペア。 最初こそ立ち上がりがもたもたしましたが、ボレーも結構決まり圧倒して6−1で勝利。これでいけると思っていました。

    しかしS1が大誤算。エースのN田がミス連発。雨でグリップが滑り引っかけてばかりでイージーミスばかり。確かに相手も上手く、 しっかりとつないでくるしそこそこ速い球もある。得意のショートクロスがことごとく甘く、全部センター気味なので拾われるし、 逆クロスへの球もきちんと打てず、ほとんどミスショットが連発してあっさり1−6で負ける。もう少しエースらしい試合をしてほしかったが、 緊張と焦りで全然本来のプレーが出来ず。ちょっと不甲斐ない。

    S2の勝負となる。相手は左利きですべてフォアに回り込んでつなぐのみ。しかしこれが決めきれないM田にもきつかった。すべて フォアに回り込んでいるのに逆クロスばかりへ球を集めていて、相手はミスを全然しない。左利きなのだからクロスへ攻めればいいのに、 相変わらず逆クロスのみ。全然気づいていない。0−3となった時点でやっとベンチへ戻ってきて、そのことを指摘。クロスラリーすれば、 相手の不得意なバックになるのに…そこを徹底するように指示。すると相手の方が先にミスをし始め2−3まで挽回。しかしここからが きつかった。相手もずっとバックを狙われることがわかってきて、バックがあってきてしまった。ミスがだんだん減ってきたのだ。ここで 左右にうまく振り回せればいいのだが、雨でボールが重く、スピードが乗らず、すべて追いつけてしまう。やはりこういう時スピードが 遅いのは致命的。また短いボールにだんだん反応できなくなり、せっかくの追いつけるチャンスを逃し、2−4となり、そのまま 1ゲームのみ挽回するも、3−6で負ける。

    結局1−2で負けてしまい、悔しい敗戦。ここを乗り切ればある程度勝ち上がれると思ったのに…。同じブロックの他校達はみんな 順調な勝ち上がり。また次のブロック大会がきつくなりそう。しかしそれもこれも実力がないせい。顧問の指導力のなさでしょう。 また一から出直し。

    9/11

  • 63.新人戦ブロック大会

    今年は例年の日程に戻り、9月の第一週から行われた。うちにとっては毎年苦労するのが、 文化祭とのからみ。もろ文化祭とブッキングするため、調整が難しい。夏休み中部活ばかりで クラスを手伝えなかったため、学校が始まるとその分を補おうとクラスの手伝いに回り、 結局疲労、気遣いで本番が不調ということがあるのだ。今回もそれが全くなかったとは 言い切れない結果だった。

    9/2(土)に団体戦がT勢で行われた。今回は5番目扱いで第4シードのT高校と 当たった。もちろん相手は絶対的エースのS藤がいる。今回個人戦のシングルスでも 第1シードの不敗的存在。まぁ普通にやっては勝てない。そこで今回は怪我で万全ではない M田をどうするか熟慮した。あまりオーダーをいじるのが好きではない私だが、相手との 力関係を考え、ダブルスとシングルス2で勝負することにする。

    ダブルスにエースのN田とK米、捨て1でM田、シングルス2にI藤を使う。 予定通りダブルスは圧勝。シングルス1は完敗。勝負はシングルス2にかかる。 T高校はそれほどS藤以外それほど有望な選手がいなくて、十分I藤で勝てると 踏んでいた。しかしさすがシード校。この相手のシングルス2が粘る粘る。リードしても すぐ追いつかれるという展開。こちらはハードヒッターなのだが、向こうはシコラー。 超持久戦に持ち込まれる。1ラリー20本以上で打っても打っても返ってくる展開。 最後は5−6でマッチポイントまで取られ万事休すかと思われた。しかしここから 粘りまくりタイプレークへ。最後は諦めずに打ち切り7−2で勝つ。試合時間2時間30分! さすがにタフなI藤もヘロヘロになっていた。2−1で辛くも勝つ。うーん、もう少し 楽に勝てるかと思ったが、やはり試合はやってみなければわからない。

    2回戦は第1シードのA孫子。これはどうやっても勝てないと考え、あえて裏トーナメントに 回り、そこでの勝ち上がりを考慮し、無理をさせられないM田を温存するオーダーにする。 ダブルスはI藤・K米、シングルス1N田、シングルス2I上で勝負することに。

    ダブルスはストレートアタックをされ、やはりいつも通り消極的になりH田・M子ペアに 4−6で惜敗。しかしここは取れたはず。シングルス1はN野ともう少しは競るかと 思われたが0−6で完敗。シングルス2はH井に0−3ダウンで打ち切り。もう少し 競ってほしかった。

    そしていよいよ裏トーナメント。ここで勝ち上がれば3位になり県大会へ行ける。 2回戦からだったが相手はC央学院。ここも絶対的エースがいてシングルス1は 勝負にならないので1回戦と同じオーダーで勝負する。そしてやはり同じように ダブルスは6−2、シングルス1は1−6。ここまでは予定通り。そして シングルス2のI藤に賭けたのですが、これが誤算。相手は下手ではないが上手くもない K部。しかし以前見た時よりは上手くなっていた。それに比べうちのI藤は 朝からの持久戦と連戦でかなり消耗していて、足が動かず集中力が切れていた。 あっという間に0−3ダウンになり、慌ててダブルスのベンチにいた私も 駆けつける。そこから少しずつ復調し4−3アップまで持ちかえし、流れが変わりつつあったのだが 最後は力尽き4−6で負ける。まさかの敗戦。

    結局5位に終わる。温存していたM田を使う前に終わってしまった。予定では3位決定戦の H陵と勝負するつもりだったのだが…。I藤が思ったより消耗していたのが誤算であった。 いやでも1試合目2時間30分。続けてダブルスを1時間。9時から午前中ずっとやり続けて、 午後のタフな試合だったのだから、この炎天下の中責められないかもしれない。そこを 配慮できなかった監督の責任。相手の力を見くびっていた私の責任。総合的に考えると M田が怪我のため2試合くらいしか使えないという誤算。そして団体メンバー4番手以下が 力の差があって明らかに勝負にならないという層の薄さが原因だったと思う。

    振り返って、今回はシングルスに関しては、80ドローに絞ったため、各校8名のエントリー。 そして残り16枠を予選会という形で、8/25(土)で2年ぶりに予選大会があった。 うちは9番手以下が全員参加。特に2年生9人のうちS貝だけが予選に回った。しかしそこでは みんな奮闘しなんと14名中9名が予選突破して本戦に出られることになった。S貝以下1年生が 頑張り、ほぼ順位通り勝ち上がれたのである。そう考えると中盤あたりの層は厚い。実力が 拮抗してそこそこの試合は出来る。しかし上位陣が伸び悩んでいる。ここらあたりをどう 解消するかが今後の課題かもしれない。

    そして個人戦。次の日の9/3(日)にR高校でダブルスが引き続き行われる。 ダブルスは前日から1回戦が行われ、1年生の下の方のペアが早々と負けるが、他のペアは 1回戦は勝ち上がる。そしてどこも予想通りの勝ち上がり。シードと当たって早々と散るペア、 奮闘するペア。様々である。しかし今回はどちらかというとシングルス向きの選手が多いせいか、 ダブルスはいまいちだと思えた。K林・S田、I上・S木ペアがベスト16。そしてI藤・K米ペアが 2回戦でH陵の団体ダブルスと当たる。ここは練習試合でも負けていて、一番の勝負所。 しかし相手は昨日の団体戦で4試合以上やっていて、なおかつ最後は2時間にも及ぶ大熱戦を していた。そのため動きに切れがなく、ミスも多かった。そのため6−4で勝ちきり 見事ベスト8まで進む。最後は第2シードに完敗だったが、予定とのところまで勝てて良かった。

    そしてN田・M田ペア。本来シードが付いてもおかしくなかったが実績がないため、普通に 初戦から戦う。2回戦で前キャプテンのK井の妹と当たるのもご愛敬。そして3回戦で やはり山場の第4シードのT高校のS藤・H田ペアと当たる。S藤はシングルスとしては 無敵だがダブルスではやはり難がある。ましてやペアの1年生はまだ発展途上。6−2で撃破。 目論見通り。そして次は第5シードのH陵のシングルス1・2ペア。ここがまた苦しい試合。 あっという間に2−5となり追いつめられた。そこから少しずつ挽回し追い上げる。 最後タイブレークでマッチポイントも取られるが奇跡の粘りで8−6で勝つ。執念だろう。

    そして準決勝では第1シード、A孫子のN野・H田に0−6とあっさり負ける。しかし 勝負はここから県に行ける3本目。3位決定戦に回る。相手は第6シードの、同じ A孫子のH井・M子ペア。一進一退の試合が続く。途中キーゲームとなる大事なゲームを 落とし、自分らの流れに持って行けない。リターンミス、ボレーミスも多く、厳しい展開。 相手はロヴを多用し、ツーバックのガチガチの守り体型。それを崩すためにN田を前にして ボレー、スマッシュで決める展開にしたが、拾われまくる。途中4度もマッチポイントが来るも 弱気の攻めでことごとく拾われ、タイブレークまでもつれ込み、最後は力尽き0−7で負ける。

    本当に悔しい負けである。勝つチャンスが何度もあったが全然生かしきれなかった。 団体戦もそうだが、あと1ポイントというところで勝てないジンクスがあるらしい。 それは精神的な弱さなのかタフさが足りないのか、それとも運なのか。結局4位に終わり 県大会には行けずじまい。悔いが残る敗戦だった。

    そして一週おいて9/10(日)にシングルスがあった。場所は県葉。総勢17名も参加したが結果はいまいち。でもまぁ ある意味実力通りか。1年生の上位陣には期待したのだがあえなく全滅。2年生の方はM田が、1回戦団体でI藤を苦しめた T高校のK野と当たり、かなりの長丁場。見事6−3で勝つが体力もそこまで。2回戦であえなく負ける。他もことごとく負ける。 期待していたうちの一番手のN田が、4回戦でA高校のシングルス2であるH井と当たる。一本のミスも許されず 下手なプレーをしたらつけ込まれる選手。しかし相変わらず立ち上がりが悪くあっという間に1−4と引き離され、 大事なところでいつものリターンミス連発。せっかく流れが向いてきたところを自分で崩して3−6敗退。いつも同じような 負け方をしていて悔いが残る。ただI上が2つ勝ち上がり、シードと当たるベスト16まで勝ち上がったのは収穫。

    そして唯一の勝ち上がりがI藤。1、2回戦は難なく勝つが、3回戦ではH高校の団体メンバーと打ち合いの試合。 しかし団体戦での教訓が生きているのか、安定度で6-3勝ち。そして4回戦。これもA高校の団体メンバーでシコラー。 リードするも離せず苦しい試合展開。彼女の持ち味は打ち込みなのだが、相手のロヴに付き合ってしまい、なかなか決まらない。 初めこそ高い打点で打って決まっていたのだが、ロヴを続けているとどうしても下からラケットが出てしまう。そのため いざ打ち込んでも下から出すため、ネットしたりアウトしたり。そして勢いがなくなって再度拾われたりコースが甘くなったり。 それでも辛くも逃げ切り6−4で勝利。見事ベスト8に勝ち残る。この続きは次週となる。しかし次は第1シード…。

    そのI藤が第1シードと戦ったのだが、あえなく0−6で粉砕。それでもエースを取ったり良いところはないわけではなかったが、 やはりキーゲームは取らせてもらえない。完敗である。でも考えてみればベスト8に一人、ベスト16に二人だからまずまずかも しれません。また次へ向けて頑張るしかない。

    11/27

  • 64.T大会団体戦

    今年は二部構成。7人制と4人制の部に分かれた。まずは7人制が11/19(日)に逆井で行われた。うち的には7人制の方が 分が良く、層の厚さでは自信があるところで、何としてでも勝ちたい大会だった。まずは2回戦対S松。実はこの7人制の方は、 人数が揃わない学校も多く、7人制の方はわずか17チーム。1つ勝てば第1シードのN中央。ここに勝つことを目標にしていたのだが、 初対戦から躓く。S1のN田が不調であっさり3-6で負けるのが、まず誤算。前日頭髪のことで激怒したのが影響したのだろうか。 しかしS松のS1.S2は普通に強かった。D1のI藤・K米も不調で一進一退。イージーミスが多く、結局7−5で辛くも逃げ切る。 ここで雨のため3面に開く。D2のI瀬・K林は6−2で難なく勝つが、S2のM田が大接戦をするが、なんと誤算の5−7で負け。 2−2のタイになってしまった。勝負はS3のI上だったが、これも緊張のためか、あっという間に1−4と引き離され万事休す。 しかしここから粘りを見せなんとか7−5の逆転で、トータル3−2で辛くも勝つ。うーん、試合というのはわからないもの。 この日は雨でこれだけ。

    続きは23日に県葉で。いよいよN中央と。ここは絶対的S1S2がいるので、それ以外で競り勝つしかない。しかしまたまたD1が絶不調。 リードするも凡ミスを繰り返し、4−1から追い付かれ、さらには4−5とされる。リターンミス16本、ダブルフォルト8本、これでは 勝てるわけがないし、必ずゲームの最初のポイントを落とす。しかし最後にはなんとか逃げ切り7−5で勝つが、6回目のマッチポイントで やっとである。こんな試合では勝てるわけがない。D2とS3は同時展開だったが、S3は超弱い相手で6−0であっさり勝つ。予定通り D2勝負。しかしこれがひどかった。いきなりリターンミス4本、ダブルフォルト3本、ラリーが3本以上続かない。あっという間に1−5。 相手はたいしたことないのに勝手に自滅していく。いちおう5−5まで追い付き、いけそうだと思ったときにまたリターンミスを3本も して終了。5−7で負け、トータル2−3で負ける。不甲斐ない。何もせずに負けた感じ。なんかがっくり来た。

    今回7人制の方に、人数が足りないチームが多いので4人制トーナメントも開催された。 でも逆にこちらの方が多いくらい。7人制の17ドローに比べて4人制は32ドローで約倍。 うちもコート提供の件もあって4チームも出た。1年生も全員フルエントリーである。

    11/25(土)にうちの学校とM高校の2会場で、1、2回戦が行われた。 DチームとBチームは別会場で見られなかったが、Dは一人欠けている中、N中央高校と 戦い玉砕。Bチームは1回戦N山東B、A孫子Aに3−0と快調に勝ち続けた。 また本校会場であったCチームも1回戦S宿に2−1と競り勝ち1勝をあげた。 2回戦はF佐のレギュラーチームなので0−3で完敗だったが。そしてAチームも M戸M実B、M戸Y切と3−0で勝ち上がる。

    11/26(日)に県葉に会場を移して準々決勝から。BチームはM戸国際高校。こちらは レギュラーチーム。ダブルスがキーポイントだったが、S貝・S木ペアが不調で あっさり1−6で負ける。ここでS1.S2が同時展開となるのだが、S2のI塚は6−2で 勝ち、1−1でS1にかかる。相手は格上だが、途中まで競ったのだがT井が4−6で 負け1−2敗退。もう少しだった。

    またAチームもS武台のレギュラーチーム。ダブルスは問題なく勝ち、逆にS1は 県大会常連の強い選手なのでK高はあっさり粉砕される。そしてS2の勝負でS田が 粘るが、こちらも最終的には相手に打ち切られ4−6で負け、こちらも1−2で敗退。 両チームともベスト8で終わる。

    しかし両方ともよく力を出し切った試合だったと思う。あと少しで勝てるチャンスは あったのだが、経験の少なさが災いした。競った時に焦ってしまうシーンが結構あった。 ここが今後の課題かも。

    12/28

  • 65.A大会冬季大会

    今回のあすなろは、雨のためダブルスが中止になりシングルスのみだった。前回躍進を遂げた1年生達も、あらためて楽しみにしていた。 しかしその中で追い込まれていた者が数名。2年生の中で、まだBへ上がれていない2名。I瀬とI出。シングルスはこれが 最後なので、悲壮な思いで臨んでいた。また1年生のランクでは上二人、S田とK高もまだC。この4人是非とも勝ちたいと焦っていた。

    さて大会は本校も含め、あちこちで分散して行われ、私は本校会場の進行を行う。ここにはI瀬とS田がいた。両方とも苦しい展開ながら よく頑張っていた。両者とも上手い相手と二度ほど当たり、いつ負けてもおかしくない試合ばかりだったが、粘って粘って何とか 勝利をもぎ取り、I瀬は準優勝、S田は3位に入り、見事Bへ上がる。本人達も嬉しそうだった。

    しかし次の日のI出が、ベスト4がけで惜敗。無念の敗退だった。かなりショックだっただろう。そんな中見事に勝ち上がったやつもいる。 K高はN東会場で準優勝、K林が3位に入りAへ。そしてなんと1年生のT井も3位に入りAへ昇格。なかなかすごい。でもまぁ みんなこれを励みにやっているので、次の2月も楽しみだ。

    1/22

  • 66.T大会1年生大会

    今年の1年生大会はフルエントリーでき、14名全員が2日間に分けて参加した。しかし相変わらず悲喜こもごも。今まで公式戦1勝も したことのない二人が、決意を近い臨んだ1回戦。S藤、O庭共々1回戦を勝つ。初勝利。O庭は嬉しくて泣きながら電話報告してきた。 逆に無念の涙を飲むやつもいる。Y村は4−6で負け号泣。Mも不甲斐なく負け、泣きながら「どうしたらメンタルって強くなるんですか?」と 聞いてくる。それぞれ期すところがあったのだろう。

    上位の者達も苦戦。K高は、登録当時一番手だったが、現在は3番手以下に落ち、ベスト32止まり。T井も同じくH陵に負ける。 S田がマッチポイントを3回握りながらタイブレークの逆転負け。打たれ続け悔し涙を流す。 その中でベスト16に残れたのはM倉とI塚。特にI塚は善戦。しかし誰もベスト8に残れず次週につながらなかったのは残念。 まだまだ課題が多いということか。みんなそれぞれ色々感じた1年生大会でした。

    2/13

  • 67.第3回A大会

    今回はダブルスのみ。前回は雨のためダブルスが中止になってしまったため、2年生にとっては最後のA大会となる。まず2/11に ダブルスCの試合がR高校であった。今回2年生でCに出ているのはS貝・I出組のみ。散々Bに出るか迷ったのだが、上位入賞しやすいのは もちろんC。というのもI出だけ、2年生で唯一盾を取っていない。本人は前回のSで盾が取れなくて、本当に悔し涙に泣きくれた。 だからこそ悲願の盾がどうしても欲しかったのだ。そこで散々迷いCにエントリー。それでも勝ち上がれるかどうかは運次第。けっこう 強い相手が潜んでいて、すんなりと勝てないのがA大会だからだ。しかし彼女らは順調に勝ち上がり、見事準優勝。盾を見つめて じっと涙ぐむI出はどれほど嬉しかっただろう。私も必死で指導してきて、それが報われた瞬間だった。S貝のポーチ、I出のバックストローク。 私が何万球も球出ししてきた成果が出ていて、本当に素晴らしかった。あんなに下手だった二人がこんなに上手くなったなんて感無量である。 そしてなんと1年生ペアのS木・K原ペアも3位に入賞。特にK原は初めての盾で、こちらも感激一入だった様子。抱くように 盾を持つ姿が印象的だった。

    そして2/12は高浜と稲毛でCとB。Bの方は4がけまで行くもそこで敗退。惜しくも盾に届かず。N田・M田組は相手も上手く 接戦を物に出来ず4−6、I藤・K米組は、I藤の不調が尾を引き惨敗。しかしこれもテニス。逆にCの方は、ボレーが出来ない1年生ペアが、 苦戦しながらも優勝。T井・M倉組は、ストロークだけで優勝した。なかなかの快挙。他はまだまだだが、来年は1年生に期待したい。

    4/17

  • 68.総体ブロック予選1

    とうとう3年生にとっての最後のブロック大会が来た。激戦区のブロックで、おそらく県下一厳しい。例えば昨秋ブロック4位で県大会に 出られなかったうちが、隣のブロック1位の学校とやっても、十分勝ち越せる。練習試合で近隣地区の県大会出場校とやっても、ほとんど タイの成績。なのに本ブロックは熱心な学校が多く、ちょっとでも気を抜くと簡単に敗退してしまう。どの学校の顧問も熱心で、 本当に困ってしまうが(^^;)

    まずは団体戦。今回8校中5校が県大会へ行けるが油断は禁物。気を引き締めて臨んだ。いちおう層の厚さを考慮され第4シードへ 入ったが、5位との学校の差はほとんどない。直近の練習試合でも、かろうじて勝ったくらい。初戦が勝負となった。宿敵H高校と やる。この学校はS1に絶対的エースがいる。個人戦でストレートインしているS藤。これにはどうあがいても勝てないから、当然Dと S2勝負を考える。S2のK野に、秋はI藤がタイブレークで競り勝ったが、今回はキャプテンのM田を起用。DにN田とK米で行く。 案の定Dは楽勝の6−0、S1も予定通りの0−6。勝負はやはりS2のM田対K野にかかった。しかしM田が思わぬ不調…というより 相手のK野がとても成長していて上手くなっており、あっという間に2−5にされる。これで万事休すかと思われた。しかしここから 粘りを見せて6−5と逆リーチをかける。1ポイントのラリーが20球以上続く持久戦。息が詰まるような展開。昨年のT野の 試合を思い出す。しかし再度流れが変わる。リードしたところで痛恨のダブルフォルト。そしてタイブレークの 最初のポイントもダブルフォルト。これで相手の息を吹き返させ結局タイブレークの7−3で負ける。僅差ではあるが多少有利と 思われたうちが初対戦敗退。これには一同呆然。M田も泣きじゃくる。かたや相手校は大歓喜。

    しかしこれで終わりではない。敗者トーナメントで勝ち上がればまだ県大会への切符が手に入る。その敗者トーナメントは、まずF高校。 こちらは完全に実力差があるので、通常のオーダー。DにI藤・K米組、S1はN田、S2に5番手のI上を起用。すると相手は1番手2番手を 組ませてDでくるという奇襲。Dも調子が悪かったが、それでもDは6−2、S1は6−0、S2も5−2とリードしたところで打ちきりで、 2−0で勝つ。そしていよいよ敗者トーナメント準決勝でH高校と当たる。実は個人的な予想では、かなり勝つのは難しいと思っていた。 相手は第3シードでS1、S2に強者を揃えている。おまけに春休みの練習試合では惨敗していて、ほとんどこの1年勝ったことがない。 なので、勝機は3:7くらいに考えていた。オーダーは1回戦と同じ。DはN田・K米で出したのだが、これがバカ当たり。競るかも しれないと危惧していたのだが、圧勝の6−2で勝つ。そしてS1はやはりI藤が2−6で完敗。再びS2にかかる。しかし相手は 個人戦でもシードになろうかという選手。練習試合でも負けている。M田の気持ちだけに賭ける。ところが最初からM田の目の色が 違った。先ほどの敗戦を自分の責任だと感じ、今回はひたすら頑張った。粘るうちに相手のミスが早くなり焦りだしてきた。逆に こちらは冷静に対処し、確実にゲームを重ねる。そしてとうとう6−1で勝つ!なんと勝ってしまったのだ!見事敗者トーナメントの 決勝まで勝ち上がったのだ!これには一同歓喜。ただし決勝は再びH高校となるため、同対戦は実施せずの規定で、4位が確定。 見事県大会へ出場が決定した。本当に良かった。監督の責任を一つ果たせた思い。選手達は本当によく頑張ったと思う。

    そして次は個人戦。Sは会場が分散して行われ、全員の試合を見ることが出来なかった。中でも印象に残っているのが2年のM浦の 打ち込み、粘るA高校選手相手にひたすら打ち込み、成長の跡を感じさせた。また他の選手からの話によると、K林の打つ粘るの 最高のプレー。負けはしたけれど他校の顧問が「あの子は団体メンバーじゃないんですか!?」というコメントだったり、2年の K高の拾いまくる粘り。負けたけれども「あのガッツは凄かったです。」という先輩からのコメント。そして何よりも2年生の S田とM倉がベスト16まで勝ち残る。M倉は当日熱があり、それをおしての試合。当日25度以上の暑さになり、また6−4, 6−4,6−4という試合をしたために、とうとう熱中症で救急車で運ばれるオチがつく。しかし3年生は思いの外奮わなかった。 I藤は宿敵K部に1回戦3−1リードから4−6の逆転負け。K米も5−2からの5-7逆転負け。N田もタイブレークで負け、 あまり良い結果を出せなかった。

    しかしダブルスでは勇姿を見せる。S貝・I出組がベスト16。N田・M田組がタイブレークで惜しくも負けるがベスト16。 そして特筆すべきがI藤・K米組。順調に勝ち上がり、4がけで第2シードのA高校N野・H田組と当たる。ここは県大会常連組で、 一度も勝ったことがない。何より県でもベスト8に入ろうかというところなのである。ところがこの日は神が下りていた。ガンガン行く うちのペアの強気がバンバン決まりだしたのだ。強気と無謀が紙一重のプレーばかり。相手がロヴでつなぐと、普段得意でないスマッシュが ことごとく決まる。絶対取りに行かないサービスラインより後ろのスマッシュが決まるのだ。当たり損ないのフレームボレーが、 最後の最後のところでポトリとラインに乗るのだ。神懸かり的なスーパーショットを連発してなんと7−5で勝つという奇跡を起こした。 もうこれには一同びっくり。一生に一度のビッグプレーというのはこういうものかと思った。相手は呆然として泣きくれていた。 そりゃそうだろう、負けたことないし自分たちが県大会へ出られないなんて思っても見なかったのだから。しかしベスト4に残ったからと 言って、すぐ県大会へ出られないのが辛いところ。県出場枠は3本なのだ。よって次の準決勝で勝たないと県大会への道は開けない。 相手はH高校のS1S2ペア。こちらも順当にシードを破ってきた相手。乗っている分だけこちらに有利かと思われ、途中4−1まで リードしたときはいけるかと思った。しかし幸運もそう長くは続かなかった。ここで途端に守りに入り、積極的なプレーが出来なくなった。 サーヴが入らずセカンドをアンダーサーヴ。おかけで前衛が後ろに下がりボレーチャンスも減り、リターンをたたかれ、かろうじて つないだ球をスマッシュされるという悪循環。結局逆転負けで4−6。そう簡単ではない。しかしまだ3位決定戦が残っている。 シングルスのベスト16まで残っているS田・M倉、ダブルスのI藤・K米が次週の順位戦に繋がった。

    4/23

  • 68.総体ブロック予選2

    そしていよいよブロック大会上位戦が行われる。まずはシングルスでベスト16に残ったS田とM倉。S田は第1シードのスーパー 新入生R高校のM井と当たる。相手は超上手くばんばん打ってくるがミスも多い。でも所詮実力差が雲泥なので2−Eであっさり負ける。 またM倉も第2シードのA高校のN野と当たる。こちらも風の中、うまくあしらわれ1−Eで敗退。勝てるとは思っていなかったが、 もう少し粘れるかと期待したが無理だった。ともにベスト16。でも3年生がすべて敗退した中、この二人の2年生の健闘は素晴らしい。

    そして今回の一番のメインが22(日)に行われた、ダブルスの3位決定戦。60ペアの中から県へ行けるのはたった3ペア。 唯一勝ち残ったI藤・K米ペア。相手は第4シードのA高校H井・M子ペア。このペアは徹底的な守備力を誇り、つないでつないでつなぎまくるという、 典型的なA高校テニスをするペアなのだ。本当に粘っこくしつこく、負けないという定評のペア。はっきり言ってうちはかなり分が悪い。 うちは逆に典型的にバンバン打って、ポーチで決める攻めテニス。いつもつながれて自滅し、ほとんど勝ったことがない。苦戦が予想された。

    そして風の中試合開始。風上風下を意識しながら打たねばならないのだが、急に突風が吹いたり止んだりするので、かなり難しい。 そしてミスも続きあっという間に0−2にされてしまう。相手は1ゲーム目からツーバックで徹底してロヴ攻勢。こちらはそれを見越して、 スマッシュで取りに行く予定だったが、風にボールが流され、かなり深い位置で取らされる。サービスラインより後ろで取ることが 多くなる。この前の試合はそれがことごとく決まったが、今回は前回撃破した同じA高校、十分対策を積んでいて、深く守って ロングスマッシュを拾いまくる。こちらはそれを前に落とそうとするが、ネットに引っかけることが増える。

    しかしここで粘って何とか1−2とする。ここで0−3になると一気にやられるが、前からアドバイスしているとおり、どんなに不調でも 1ダウンくらいで付いていけば、必ず流れが来て逆転できる。苦しくても離されずに付いていくことが大事。そう言っていたのだ。 1−3となってもまた2−3として、何とか食らいついていく。

    そして運命の6ゲーム目。ここにヤマが来た。いきなり40−0となり、このゲームは取れたと思った。しかしここからが相手の驚異の 粘りが発揮され、あっという間にデュースに追いつかれる。ここからはデュースの応酬。相手にアドバンテージが来るとスマッシュが決まり、 こちらにアドバンテージが来ると相手のサーヴが決まる。永遠とデュースが続き、ここが勝負所と誰の目にも明らかだった。こちらが スマッシュを取ろうと前衛が下がり気味になると、すかさずストレートのサイド抜きをやられ、そちらを警戒するとロヴをやられる。 本当に神経戦のような展開。とうとうジャッジペーパーの端まで行くようなデュースが続き、最後は何とか鋭角スマッシュが決まって ゲームを取った。本当に苦しい展開のゲーム。これでやっと3−3のタイに追いつく。

    こうなると流れはうちに少しずつ傾く。相手のストレートのサイド抜きは、K米が止めだした。うまく反応できるようになって、ドロップボレーで 決め始める。相手はツーバックだから拾えない。そうなると相手はロヴ一辺倒になり、今度はスマッシュだけ警戒すればよくなり、 相手の焦りにも助けられ、4−3、4−4.5−4と先にリードする展開になる。

    そして10ゲーム目。ここで先にリードすれば相手が焦るところ。リターンゲーム。15−0、15−15、15−30と一本リード。 ここで彼女らの強気の攻めが炸裂。強引なまでのスマッシュが決まり、15−40とマッチ。最後は相手のボールがサイドを割り、 見事逆転勝ちの6−4勝利。堂々の3位となった。

    こちらはもちろん歓喜。M澤・F野以来のダブルスの県大会出場。3年ぶりかもしれない。最後まで攻めのテニスをやりきった うちの学校らしいダブルスだった。相手は当然号泣。県大会を逃したのだから。この後2位決定戦がT高校とあったが、 緊張感が切れたのか、あっさり2−6で負ける。このペアの悪いところはダメな時は本当にあっさり負けてしまうところだが…。 ただ堂々の3位で県大会に出られるのだから大金星かもしれない。ずーっと負け続けてきたダブルスでようやく花が開いた感じ。 考えてみれば今回県大会へ出られるダブルス3ペアは、H陵高校、T葛飾高校、そしてうちと、団体戦で3位から5位の学校ばかり。 1位のR高校も2位のA高校も出られないのだ。なんという激戦区のブロックだろう。特にダブルスに関しては 第1シードから第4シードまですべて破れる波乱。でも明らかにこの3ペアの実力はシードを上回っていた。それが実感できた。

    というわけで本校は、団体戦と、久々の個人戦ダブルスで県大会へ行きます。本当に良かった。

    6/4

  • 69.総体県大会

    まずは5月のGWに個人戦があった。I藤・K米組が、ブロックで3位となり、堂々の県大会出場。しかしドローはいきなり第4シードと。 しかしそれも仕方がない。やるだけやるしかない。しかし…結果は、超緊張の中で試合は進み、ダブルフォルト、サービスエースを取られ、 なすすべもなく秒殺の0−6。わずか20分ほどで終わってしまう。もう少し何とか食らいついて欲しかったが、これも実力。

    そしてそれから1ヶ月。団体メンバーは頑張り続け、とうとう団体戦の6/1が来る。うちは今回比較的ドロー運に恵まれ、2回戦から。 相手は市立C子高校。ブロック1位抜けの学校である。しかし十分勝機はあると見て、まずはセオリー通りDにI藤・K米で出す。 始めこそもたつくが、相手もミスが多く、こちらも丁寧なテニスを心懸ける。今回の大収穫はK米。いつもならどんどん打って ダブルフォルトを連発して、自分のサービスゲームを崩すのだが、今回は少し力を抜いて丁寧に打っていた。それがことごとく入り、 相手のリターンミスを誘い、6−2の快勝。そしてS1でN田。しかし相手はガシガシ打つパワーヒッター。これがN田の弾む球に ぴったり合ってしまい、どんどん打たれる。途中必死で粘るが相手が当たってしまい3−6で負ける。しかし同時進行で入ったS2の M田が絶好調。相手は緊張してミスを連発して、こちらの丁寧さにすぐアウトを繰り返し、6−1で完勝。ただ取られた1ゲームは M田が勝ちビビリで足が震えたのには笑ったが。そんなわけで2−1で勝つ。やはり県大会で勝つというのは大変なことだと 改めて実感した。

    そして3回戦。相手はK府台女子。こちらもブロック1位の学校。うちみたいにブロック4位抜けの学校は、こうやって強い学校と 次々当たるようになっているのです。Dは組み替えてN田・K米組にする。相手はS1が絶対的エースがいるので、DとS2で 取る作戦。相手のDも悪くなかったが、うちのK米の安定性と、ダブルスになると余裕を持って戦えたN田のコンビネーションが 功を奏して6−1で勝つ。この時点で日没になり、3日に延期となる。

    そして6/3。朝一でS1のI藤とS2のM田が2面展開で入る。案の定I藤は打ちまくられ0−6で粉砕される。私はM田のベンチに入り、 コーチングをする。相手が緊張していて、あっという間に4−0でリードする。5ゲーム目も30−0となり楽勝かと思われた。 しかしここは天台。魔物の住むコート。ちょっとしたミスで1ゲーム取られると完璧に流れが変わる。ダブルフォルトを2本したあたりから、 相手がつなぎだし、長いラリーを取られることが多くなる。相手はしこり、短い球をカットして短く出し、前に出されボレーミスさせられる。 あっという間にどんどんゲームを取られ、逆に4−5とされる。そして0−40のトリプルマッチポイント。絶体絶命となった。 しかしここでも諦めずひたすらボールを拾い、なんとかデュースに持ち込む。つないでくる相手にコースが狙えず、下からすくうため、 センター気味にボールが集まり、またつながれる。でも途中は勝負して打ち込むシーンもあり、一進一退でなんとか取り5−5とする。 ここでもう一度流れが変わり、M田が振り切り始める。お互い炎天下の中、フラフラになりながら走り回り、6−5アップ。最後は 打ち切って7−5で勝つ!見事なキャプテンの粘り。2−1で勝つ。マッチポイントが5回以上あったが、それをしのいで勝った。 感動の粘りである。

    次の4回戦は第3シードのS谷幕張。超強豪校。最後は精一杯やろうと、N田・K米で勝負する。ところがこれがバカ当たり。 ボレー、スマッシュが決まりまくり、常にキープし合い途中までは互角の勝負。というよりボレーの切れでは明らかにうちの方が よかった。しかし最後は経験の差が出て押し切られ5−7で惜敗。でも内容的にはうちの方が良かったと思う。S1はシングルスでも 第3シードに入る超強敵。でもI藤が最後は奮闘し、エースを取る殊勲も見せ、2−6で終わる。ここで0−2で終了。

    結果はベスト16である。久々の快挙。よくぞここまで成長してくれたと感無量。どの選手も努力し、力を存分に出し、そして何よりも メンタルの面が強かった。センスだけでなく、チーム力も素晴らしかった。こんなチームと出会えて本当に嬉しかった。 M田キャプテン以下3年生御苦労様。あなたたちのことは忘れませんよ。

    「テニスの執事様」(47〜57まではこちら  26〜46まではこちら  14〜25まではこちら  1〜13まではこちら

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