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7月14日(木)面白かったなぁ

今から思えば最初の手術は昔のことのように感じる。
入院も手術も初めてだったから、今思えば次はどんなことが起きるのか、病状はどうか、自分は本当に大丈夫なのか、がんばって体力強化をしなけりゃ、といろんなことに関心を持っていたから知的好奇心が満たされていく部分もあった。
だから全体には「面白かった」ような感覚がする。
確かに痛かったり、苦しかったりしたのも事実だし、「痛い!」と訴える声で晴ちゃんが随分心を痛めたこともあった。

でも、やっぱり面白かった、という感想は偽りのないところだ。
「がん」を告知されてショックでふさぎこんでしまうという人も少なくない、というより、むしろそれが普通なんだろうと思うが。でも面白かった。
そんな自分の性格は歪んでいるのか、おかしなヤツなのか知らないが、そんな自分は結構好きだ。

二度目の手術に向けて

二度目の手術が近づいてきた。
正直二度目の手術に対しては楽しみ半分、不安半分で複雑な気持ち。
病院生活は日常の仕事のストレスからすっかり開放されるし、例の知的好奇心も何が起きるかワクワクする部分もある。
しかし、手術にかかわる痛さ・苦しさを知ってしまったから、それがまたやってくるのはいやなものだ。

今までの経過もおおむね順調とは言え、検査が進むにつれ随分悪かったということがわかってきた経緯からすると、次の入院で新たな Bad News が出てこないとも言えない。

いろいろ考えればあれこれ思い浮かぶこともある。
しかし、まぁ、どうであれ手術はするのだし、いいことだけ考える方がトクだよな。

7月14日(木)術前検査


心電図の検査のベッド
手術に向けての検査をした。
血液検査・心電図・肺機能・レントゲン撮影だ。

手術前検査は前回もやっていて、同じ流れだ。やっぱり二度目はどんなだろう、というドキドキ・ワクワクの感じは全然なくてそれぞれがサクサクと進んで行って、まぁ順調といったところ。

心電図は最初にベッドで安静時の計測をして、3分間の踏み台昇降をして、ちょっと苦しくなりかけた所で終了。ちょっとはぁはぁ言ってる状態で計測する。
その後は3分くらいの休憩があるのだけど、ふっと眠くなってしまった。…といい具合の所でもう一度測定。
測定がなかったら寝込んでしまいそうだ。


踏み台昇降



ベッドの横に踏み台昇降の台が置いてある。
タダの台のようだけど、各段にグリーンのLEDが灯いて光と音について段を昇り降りをする。
自分のペースで、という訳じゃないので最初はちょっとリズムが合わない。


今回の血液検査は全項目検査なので、抗がん剤が効いているのかを確認できると思って結果が楽しみだった。
抗がん剤は今のところたいした副作用も出ていないので良かったと言えば良いのだけど、単に薬が合っていないという可能性がない訳ではない。浜ちゃんのがんは低分化型の「顔色の悪いヤツ」なので、通常処方されるUFTでいいのか? と思わないわけでもないからだ。
腫瘍マーカのCEA,CA19-9の値がどうなっているか出ると思ってたのだけど。次回診察の時にならないと出ないのだそうだ。残念。


レントゲン撮影

最後の検査はレントゲン撮影。
がんセンターのレントゲン装置はアイボリーで統一された清潔感や落ち着きを感じる装置で、キケンなX線装置という雰囲気がしない。

以前先生が口走ったことがあるが、ここの装置は他の装置よりも精度が高いらしく、実際写真を見たときには非常にクリアな映像でちょっと驚いた。

あれよあれよと2枚撮影しておしまい。

この写真は室内にある脱衣所からスキを見て撮ろうとしたのだけど、扉を開けた瞬間に技師の人が扉の前を通りかかって写ってしまった。フラッシュなしのつもりだったけどバッチリフラッシュが飛んでしまい技師の人がちょっとびっくりした見たいだったけど、何も言われずに済んだ。ふぅ。

抗がん剤

抗がん剤UFTはこれまでのところ概ねちゃんと飲んできて、たいした副作用もなかった。
二度目の手術に向けて抗がん剤はいったんお休みだ。
抗がん剤はがん細胞を殺す本来の機能の他に、骨髄を作る機能も阻害してしまうため、手術をする準備として身体の調子を整えるためにも休止して本来の代謝をさせるためだ。

たいした副作用はなかったとは言え、土日に抗がん剤の「休み」があると体が楽な感じがすることを考えればやはり負担はあるのだろうから、手術に向けて抗がん剤を休みにするということは体調がよくなる予感がして、うれしい。

診察


縫い痕の「プツン」を取ってくれ〜

一通りの検査を午前中に終えて、午後は先生の診察。
と言っても経過と手術予定の確認くらいだった。

最近の状態をノートにメモしておいて、先生に説明した。
と言っても、たいした問題もなく、順調だと言った内容が大半だけど。

ひとつだけ前回の傷の縫い痕で「プツン」とできた所が敏感な時に痛かったりかゆかったりするので、次の手術の時についでにきれいにしてくれるようにお願いした。

…つもりだった。

すると先生、「時間が経てば消えるよ」と言いながら、「じゃそれを見せてよ」といいつつ、治療ベッドに横になるように言ったと思ったら、「今から取ろうか?」って。
そういう展開とは思いもしなかったが、乗りかけた船なので、「えぇじゃぁやってください」というと、「麻酔はしないよ」とちょっとイタズラっぽくニヤッと笑った。

モノをつまむハサミと、ちょん切るハサミを用意して、消毒をしてからしばらくクリクリをいじりながら取り終わった。
手術の時に使う縫い糸の端が傷口が開いた時に出てしまったのだろうとのこと。糸は時間の経過とともに組織に吸収されてしまうものなので、そのまま放っておいても時間が経てば消えるのだそうだ。しかしそりゃいったいいつのことなんだ?

途中先生は「かなり我慢してる?」とマジに聞いたけど、多少痛いこともあったけど、プツンが痛いほうがもっといやなので、「どうってことないですよ」。先生は本当に痛いかもしれないと本気で思ってたみたいだ。あのニヤリは伊達じゃなかったのかな。

「プツン」の本体は手術用の糸のはずで、それを切り取るはずなのだけど、先生はその糸が見えないらしく、晴ちゃんに、「糸、見える?」と聞いていた。
まぁ今日はいいんだけど、本当の手術の時に、先生はちゃんと目が見えてるのかなぁ。
手術の時に晴ちゃんに見ていてもらうわけにはいかないぞ。

でもまぁ、先生の手つきを見ていると、どこか外科医らしい身のこなしを感じるところがあって、妙に安心した。先生とは何度も話をしているが、実際に外科医として操作をしている所を見ていないのだ。(手術中は麻酔で気絶してしまってるから)
そういえば、先生の身のこなしを一番良く見ている姿は、診察室のパソコン操作が大半だ。(笑)


次回は21日の予定だったが、出張で休診になったそうで、19日に繰り上げ。
ここで入院・手術の予定を確定することになる。

手術予定は当初の27日から前倒しになりそう。
手術したまんま出張、はまずいと思ったのかしらねぇ(笑)

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