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7月27日(木)CTスキャン
左背中の腰の辺り、腎臓のへんが痛むのでCT検査をすることになった。
疲れが溜まったような感じで痛みが時々出るが、検査予約をした頃から痛みが和らいできていて、検査当日は別段痛くも無かった。
痛くない状態で検査して意味があるのかと思うが、筋肉痛のような原因らしいものがはっきりしていないのが心配なわけで、もっとまずい問題があるのかどうかを調べておくのが大事と思い直して検査を待つ。
検査着に着替える更衣室は内視鏡検査の待合のところにあるので、検査待ちや、下剤を飲んで検査の準備をする人たちを見かける。
この日も15人くらいの検査待ちの人がいるのを横目に見ながら、これから始まる検査・治療に思いをめぐらし不安な人と、定期検査で入院していたころのことを思う人とがいるんだなと思う。
今、自分は後者なのだが、5年後の検査の時にはどんな感じ方をするんだろう。
CT検査はこれで3回目だったか。
アレルギー反応がないかなどいつも通りの質問に答えたあと、待合に移る。
今日も待合の人は少なく、自分を含めて3人だった。
放射線の検査はいつも待ち時間が短くて、何か病院らしくない。
ほどなくCT装置がデンを据えられた検査室に招き入れられ、本人確認のあとCT検査の経験とアレルギー反応の質問があった。
造影剤を注射すると、酒を飲んだときのように胸の辺りからポワーっと熱くなる感じがしたのを思い出すが、こういう反応は多くの人に起きる事と聞いているので特別伝えるほどのことでもないが、聞かれるとそれを言うべきかどうか迷ってしまう。
CT装置に横になって検査開始。造影剤は前の時のようにポワーっとした感触だ。
検査終にこのCT装置で体内の臓器の映像をモニタで見られるのか?と聞いてみた。
オリンパスのHPにそう書いてあるが、実際に映像が見せてもらえるものなら是非見てみたいし、鼡径ヘルニアの部分もその様子が見られれば、と思ったのだが。
「ええ、見えますよ」と答えてはくれたが、「こちらで見て見ますか」とは言ってくれなかった。残念!
8月10日(木)診察
CT検査の結果を聞きにがんセンターへ。
今日は尻具合が悪くて、家を出るタイミングがなかなか決まらず、時間ギリギリで到着した。
強い夏の日差しのあたる窓際に幼稚園か小学校で作ったのか日よけに飾り付けがしてあった。長期の入院・通院の人の目にとっては心が軽くなるものだ。
8月は学会のせいか、ひらい先生の予定はいつもと大幅に変更されていて午後の診察だった。おかげで待合もがらんとしていた。
最近の生活の中ではウンコの出具合に好不調はあるものの、それ以外の点で意識することが少なくなっていて、今日ひさしぶりの病院でトイレが気になるのは少し滅入るものがある。
待合で今日、どんな話があるだろうか、再発のようなことを言われたとするとどう考えて、先生にどんな詳しい説明を求めるのだろう、そして明日からはどういう生活になるのだろうと考えていた。息の詰まる待ち時間だった。
とにかく落ち着いて。
先生の話をよく聞くこと。帰って聞きなおせるように録音をする準備、CT映像の写真を撮る準備をして先生の呼ぶ声を待った。
少しして診察室に入るがCTの写真が用意してあるでもなく、先生はカルテを見ながらCTの所見として転移や骨の異常など痛みの原因と思われるものは見つからないと、手短な話だけだった。
安心と言えば安心だが、では一体どうしてあの痛みが出るのだろう。
原因があるから結果がある、だからコンピュータの世界ならその原因をきっと追究しなければ納得しないというのに、体のことは問題がなければそれでよい、様子を見ましょう、ということになってひと段落してしまう。
原因がわかって安心、ということではないが、深刻な状況に向かっているわけではないことで安心として納得しておく事か。
痛みを抑えられるよう湿布薬の「モーラステープ」の処方箋を出してもらった。
先生は鼡径ヘルニアのことを何も言い出さなかったので、少し口に出してみたが、変わりは無かった。
・今後悪くなることはあっても良くなる事はない
・痛みが出るようになるなら手術をする
腸が飛び出さないようにお腹を押さえながらウンコをがんばりましょう、ということか。
7月の終わりに父が再入院をしたという連絡があった。
なんで「入院した」と後から知らせてくるのだろうなぁ…
食事が取れず体力が低下して(このクソ暑いのに)寒気を感じるのだという。
入院というとびっくりだが、いろんな事情を考えるとその方がいいかも知れない。
病院では日々の様子をチェックしてくれるし、栄養が取れるよういろいろ配慮をしてもらうこともできるし、家の空調よりも安定している。
再入院当初は(腕から)点滴をしてもあまり状態が改善せず、今は心臓に近い冠静脈のあたりにカテーテルを入れて点滴をしている。
この点滴が効いてきて、顔色も良くなってきたし、お粥状のものばかりながらも、食事も食べられるようになってきた。
14日に様子を見に行った時の帰りには、なんと玄関まで見送りに来る事もできるようになっていた。痩せ細った脚を初めて目にした時はもしかしたらもう自分では歩けなくなるのか、と思ったくらいだったので、すごく驚いた。
この病院は院外に散歩に出るような所がないのでいけないが、一回、二回と自分で歩く目標を持って楽しみながら体力を回復して欲しいと思う。
主治医は点滴を続けながら家で療養するようなことを考えているようだ。
点滴から食事に徐々に栄養の取り方が変えられればよいが、長い間胃や腸を使って栄養を摂ることをしていないから、このリハビリもハードルがあるかもしれないなぁ。
父もお盆明けには退院し家での生活を再開した。
今回の入院は効果があったようで、家での様子もかなり良くなったようだ。しかし、家に帰るとちょっとしたことでさえ母にやってもらおうとしてしまう。
あれを取ってくれ、これを置いてくれといったことでも、いちいち母を呼んでいる。
一番大事なことが分かってないんじゃないか。
体力が落ちているから重労働ができない、だからこそ自分自身の身の回りの小さなことをこまごまとこなすトレーニングをして体を動かし、食事をし、体力をつけていく。
口で「自分でやらなあかん」と言いつつ、それをしないではダメだろう。
食事しかり。
好きだ嫌いだ、おいしいまずい、じゃなくて、食べられるものは食べる。
今は生活全部が治療なのだし、だいたい、味の濃いもの脂の多いものを好む傾向が血管中に血栓を作ったのだから、薄味で脂の少ないものを自分から好きにならないと。
きのこ日記は父の闘病記ではないのだけど、こうしてわが子が思う気持ちをネットで多くの人に知られることを思って、父が元気になってくれることを願うものだ。
調子は「まぁこんなもんでしょう」
鼡径ヘルニアは安定し、背左腰の痛みも薄らいできてます。
ウンコの出具合は相変わらずで、朝食後に痛かったり気持ち悪くなったりで冴えないが、出社時間をコントロールしながら仕事もまぁまぁうまくやっている。
仕事上という意味ではグループやPJの関係者はじめ皆さんにはよく協力してもらっていると、感謝・感謝だ。そういえば、こういうことを通していろんな人に感謝できるようになったという点では我ながら成長したかなと思う面もあるし、何よりみんなが成長したことが嬉しい限りだ。
トイレで出なけりゃ苦しいし、でも出ないという状況は変わりはない。どっちかと言えばキツくなっている。
そこで、「いちじく浣腸」を試してみた。
便意はすぐに来て強力に効くのだけど、結局お尻の出口あたりにあるモノだけが出る感じで、後続の分が出て来なくて期待した効果は得られないという結論になった。
「いちじく浣腸」は即効性なのでこれでウンコが出てくれれば強力なツールになるのだけどなぁ。
やっぱり、脳の血管切れそうなほど気張ってひねりだすしかなく、本当にキレやしないか心配しつつ真っ赤な顔をしているのだった。
10月2日(木)かぜひきました
体調には特別注意していたはずなのに、喉が痛くなった。
かぜをひいた場合の典型的症状で、微熱が出て体中が痛い。
大事にして、栄養取ってよく休めばいいと思うけど、敢えて耳鼻咽喉科へ行った。
ひどくなる前に医者に行く。忙しいお医者さんには迷惑な事かもしれないが、悪くなる前に一発で治す方が、何度も通うよりお互いのためだろう。
予約して行ったはずなのに、待合室ではかなり待たされた。
診察は細い内視鏡(というんだろう)で喉の炎症部分を確認。吸入・投薬でおしまい。
再び待合室で会計を待っている間、熱の痛みでソファでだらりとなってふうふう言っていたら、看護師さんに「大丈夫ですか?」と聞かれ、つい、「いや、ぜんぜん大丈夫じゃないです…」と言ってしまった。
先生と相談してくれて「点滴していきますか?」と言われ、飲み薬より即効性はあるだとうと考え、速攻「お願いします」。
点滴を打つまでに1時間くらいあったろうか、かなり長い間ベッドで横になっていた。
がんセンターではすごく手際よく点滴でも注射でもしたけど、耳鼻咽喉科で注射は少ないんだろうね。針を刺す時に緊張が伝わってきた。
点滴の効果か、ベッドで横になったからか、家に帰るときには楽になっていた。
解熱剤を飲んで寝たら一気に回復した。
6月21日
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