v1.0.2 土工事の基本型は、図-1のような掘削・積込・運搬・敷均・転圧の作業からなる繰返し作業で、土工事は各作業を担当する機械の組合せ作業となります。 機種毎の作業の適用範囲と組合せの基本型を図-2に示します。 汎用的な重機土工は、スクレーパ工法とショベル&ダンプトラック工法に大別でき、図-2の上側がスクレーパ工法、下半分はショベル&ダンプトラック工法の組合せです。 それぞれの作業における機種選定は、現場条件や経済性・汎用性等から総合的に判断しますが、現場条件と機械性能は以下の視点で検討します。
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図-1 土工事の基本サイクル |
図-2 重機土工の組合せ機械 |
大規模土工における組合せ例として図-3は、汎用重機土工に加えて、連続土工・水中土工の組合せ例を示しています。 連続土工システムは、数百万m3以上の規模で適用が検討されます。 |
図-3 大規模土工の長距離運搬の組合せ機械 |
運搬距離の適合性 搬土距離による機種選定の目安を図-4に示します。 各機種間の経済性の分岐点は、図-5のように機種毎のコストカーブ(運搬距離別施工単価)を比較することによって求まります。 この他に搬土機械では、運搬路の勾配とトラフィカビリティが重要な選定要素となります。 トラフィカビリティを米国では、「ころがり抵抗」として評価することが多く、これは「勾配抵抗」と併せて「走行抵抗」として、走行性の評価軸とすることができ、便利です。 図-6は、この走行抵抗(勾配抵抗+ころがり抵抗)と搬土距離を考慮した各種モータスクレーパ(MS)の適用範囲を示しています。 All-wheel driveはタンデムエンジンMS、ConventionalはシングルエンジンMS、ElevatingはセルフローディングMSです。 図-7に参考として、同じく走行抵抗を考慮したミーンズHB掲載の汎用機械の機種適用範囲図を示します。 図8は、いろいろな般土機械の適応勾配と適用距離を示しているので、参考に添付します。 |
図-4 般土機械の適用性 |
図-5 経済的運搬距離の分岐点 |
図-6 走行抵抗と搬土距離によるMS選定 図-7 走行抵抗と搬土距離による機種選定 |
図-8 適用勾配と運搬距離 |
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/機種選定 |