土工機械の解説
ショベル系掘削機の種類
- バックホウ (ドラッグショベル)
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油圧バックホウ
下方掘削向きの掘削・積込機。
法面や床堀の仕上げ整形の他、各種アタッチメントを装着して、さまざまな作業をこなす。
昭和50年代から建設機械の主力機となり、今日では建設機械生産の大半を占めている。 また、世界の油圧掘削機の過半をわが国メーカが生産している。
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ホイル式バックホウ
ホイル式バックホウは、地盤のよいところで機動的に利用され、道路沿いの付帯工事で見掛ける。
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ケーブル式バックホウ
ケーブル式バックホウは、油圧式の普及によって、完全に消滅した。 |
→ 法面作業施工写真
- グレドール (テレスコピング・エキスカベータ)
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テレスコピック式掘削機: Gradall
テレスコピック・ブームを持つ最初の油圧掘削機が第二次大戦中に米国で生まれた。 法面整形に向き、クローラ式やホィール式、トラック車載タイプが造られている。 このタイプは、我が国では需要がなく、ロングリーチに対しては、スライディングアームやロングアームで対応している。 |
- ローディングショベル (フロントショベル)
→ 超大型油圧ショベル |
油圧式
上方掘削向きの油圧掘削機であるが、バックホウに比べて掘削力が弱いので、主に積込機として使われる。 この機種が登場した頃は、同型のバックホウよりバケットサイズが倍位で大きく、積込機として歓迎されたが、掘削力の弱さから土木では敬遠され、今日では鉱山専用の超大型機に限定されている感がある。 また、バケットも同型のバックホウと同じ位のサイズになっている。
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ケーブル式
各種アタッチメントを交換できる万能掘削機と呼ばれたケーブル式ショベル系掘削機にフロントショベルを装着したもの。 わが国での通称はパワーショベル。 ロープ式、機械式とも称す。 ケーブル式は、油圧化の進行に伴って姿を消しているが、露天掘鉱山では超大型機がまだ健在である。
→ 超大型ショベル |
- クラムシェル
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ケーブル式
クラムシェルは、開削の掘削や揚土に適している。 ケーブル式は深深度の揚土が可能で、大型バケットにも対応が容易である。
通常、母機としてクローラクレーンを利用するが、現場の足場がよい場合はトラッククレーンの利用も可能である。
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油圧式
左図の油圧式のクラムシェルは、スライドアームで伸縮が可能である。
より深い掘削の場合は、ケーブルを利用した下のテレスコピック式のクラムシェルを使用する。
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テレスコピック式
テレスコピック・クラムシェルには、油圧シリンダ式とロープ併用式がある。
ロープ併用式は、ロープを利用して、伸縮のスピードアップと高揚程を狙って開発され、テレスコピック型の主方式になっている。
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- ドラグライン
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リーチを活かし湖沼・河川等の湿地帯、軟弱地の掘削や砂利採取に適しているが、掘削力が弱いので、土丹等の硬土掘削には適していない。
万能掘削機が姿を消してからは、クローラクレーンに各種バケットを装着して使用するが、利用例は少ない。
米国等の露天掘炭鉱では、表土剥ぎの定番掘削機となっている。
→ ウォーキングドラグライン
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- ショベル系掘削機の施工法.pdf.1.81M
- 油圧ショベルの騒音・振動
- ケーブル式掘削機メーカ:Bucyrus合従連衡の歴史
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