もしかして、病気?! |
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皮膚
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甲羅
怪我 カメが甲羅を傷つけるという状態は、甲羅が欠けた、折れた、擦りむけた等があります。 いずれも遊んでいる最中やお散歩しているときに起こるもので、 自分が通れるか通れないかのギリギリなところを甲羅をこすって(ぶつけて)でも通ろうとします。 その隙間の両脇がコンクリートであったりブロックであったりと、 とにかく甲羅よりも硬いもので出来ている場合は当然甲羅が負けてしまいます。 その結果そのような場所を通り抜けようとすれば甲羅がコンクリートで削れてしまい、 自分が通れるように隙間を広げようと突進すれば甲羅が欠けたり折れたりする事もあります。 ちょっと縁甲板が削れたり欠けたりしたくらいなら、カメにとっても痛みは伴わず、 時間は掛かりますがきちんと再生もします。
但し、甲羅の椎甲板や肋甲板等カメの甲羅の上部を傷つけると、痛みや出血を伴います。 傷口を化膿させないことが大切なので温浴後マキロンやイソジン等で、 傷口が良くなるまで消毒していれば大丈夫です。 但し甲羅が取れてしまいそうなくらいに広範囲に傷つけてしまった場合はその後の感染症などが 心配ですので、獣医師の診断を受けましょう。
甲羅の病気 主に細菌感染によるもので、甲羅が腐っていくように化膿します。 排泄物を片付けてもらえない中で生活していたカメがよくかかっているようで、 床面に接している腹腔板が感染しやすいようです。
不適切な飼育環境によるのもが大半の起因です。 環境的には不衛生な状態で不必要に多湿である状態が不適切といえます。 (多湿な状態だと常にジメジメしていて排泄物も乾燥せずそこから細菌類も繁殖しやすくなります。)
排泄物をしたそのままの状態でカメが生活している状態はカメにとっても不快です。 ストレスにもなりますので、カメの免疫力の低下をも引き起こしかねません。 そしてその結果細菌感染しやすい状態になってしまいます。
きちんと排泄物で汚れたカメ自身も温浴させて洗ってあげましょう。 そしてケージ内(特に床材の取り替え、洗浄が重要です。)の掃除を行いましょう。 汚れている状態でも1〜2日ですぐに細菌感染するものではありません。
健康なカメであれば毎日のきちんとしたお世話で防ぐ事が出来ます。
火傷 火傷ときいて最初の頃はピンとこない飼育者の方も多いと思われます。 甲羅が何らかの熱を浴び続け火傷する事で、 甲羅のみならずその下の身体部分も火傷に侵されている状態を言います。 甲羅の火傷を放っておくと、火傷が原因で感染性の皮膚炎も併発する場合があります。
原因の一つとしては不適切なホットスポットの設置位置にあります。 ホットスポットとは文字通りカメが体を温めるためにケージ内に設ける場所の事で、 その際にはカメが体を暖められるように熱を発するライトを使用します。 その使用するライトの説明書をよく読んで見ると、 必ず成体から20cm以上は離れるように設置してください。 と書かれているはずです。 設置後、手を動かさずに光の当たる中心に置いてみると熱さが大体わかります。 1分もそこに手を置いて置けないような状態はライトが近すぎます。 ほんのり温かく、1分後にはポカポカに感じるくらいがちょうどいいかと思います。
もちろん最初、ベビーの個体を飼育し始めたときは20cm以上離して設置されていると思います。 しかし成長と共に甲羅の大きさや高さもベビーの頃とは変わってきます。 その結果、ケージは変わらなくてカメが大きくなっている場合は20cm以上離しているつもりでも、 カメが成長した結果甲羅とライトの距離が縮まってしまうのです。 このことに気を付けてあげないと甲羅が火傷してしまいます。 定期的にカメの成長と共にライトのチェックもしてあげましょう。
原因の二つ目として、ある程度の大きさになって部屋で放し飼いにしていると、 どうしても冬場は床面の温度を適温に保つ事が難しくなります。 もちろん部屋の設定温度は28度ですが、上下の空気をかき混ぜるなどしない限り、 床面の温度は2〜3度もしくはそれ以上低くなる事もあります。 そのため定位置のホットスポット以外にも床面を暖める暖房器具が必要になります。 その際、カメがもっと温かくなろうと床面に設置した暖房器具に近寄りすぎる為に起こります。 設置する際には、ストーブや温熱気は囲いをするなどして近寄り過ぎないようにしましょう。 ホットカーペットを使用している場合は温度は低めに設定しましょう。
甲羅が火傷するとどうなるかといいますと、最初、見た目は何の変化もありません。 よって飼育者が気が付かないうちに火傷はジワジワと進んでいきます。 やがて成長線(それぞれの甲板の一番外側)の部分が熱に侵され始めます。 その部分は出来たばかりの甲羅の一部なので、まだ硬度もしっかり形成されておらず、 柔らかく、一番弱い部分ともいえます。 この時点では、火傷をしている箇所だけ甲羅の色が他のところと異なり、 ケヅメリクガメの場合甲羅の濃い茶色の一部分が肌色に抜けて来ているのが分かるかと思います。
そのうちに成長線から発した火傷は隣の年輪部分へと侵食を始め、 熱を常に浴びている部分は甲羅が薄くなり仕舞には穴があき、出血します。
更に事態を悪化させると、火傷をした甲板が剥がれてしまいます。
甲羅の真下の部分(肉)も火傷をしているのでかなりの痛みを伴っていると思いますが、 痛がるそぶりはほとんど見せません。 食欲は火傷が改善されずに放置されているとだんだん無くなり、 火傷が痛くて動くのが辛いのでしょう。元気も無くなります。
火傷だと気が付いた時にはすぐに獣医師の診断を仰ぎましょう。 甲羅部分の火傷よりも甲羅の下の部分の火傷のほうが事態は深刻です。
我が家のカメ君は2番目の原因で火傷をさせてしまいました。
内的要因における体調不全
代謝性骨疾患 甲羅の変形(ピラミッドのようにそれぞれの甲板がボコボコになっている、 お尻のあたりの椎甲板が凹んでしまう。腹腔板が凹んでいる、甲羅を押すと柔らかい、 手足に痺れが出る、(手足を引きづるようにしている、持ち上げてみると手足が震えている。) 等の症状が見られた場合、軽度〜重度まで度合いは様々ですが代謝性骨疾患の可能性があります。 手足の項目で前述済みです。詳しくは→こちらへ。
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