建設機械の歴史 :過去から未来へ
- 建設機械史 :建設機械誕生の歴史
− その発明と技術革新 −
Epoch making by Invention & Technical Innovation
古代から建設作業は、牛馬や道具の類を利用していたに過ぎなく、苦渋な作業を続けていた。
19世紀になって漸くスチームエンジンを搭載した建設機械が出現し、そこから建設機械の歴史は始まると考えられがちである。
しかし、その発達史を詳しく遡ると、16世紀頃から様々な大掛かりな建設機械の考案と使用記録があり、活躍していたことが分かる。
18世紀末になると浚渫機械の動力としてスチームエンジンが利用される。
19世紀に入り小型高圧力の蒸気機関が開発されると、陸上建設機械へ応用され、蒸気クレーン、蒸気掘削機等が大活躍する。
更に内燃機関の発明により建設機械は躍進し、低圧タイヤ、トルクコンバータ、油圧機器等の発明とともに目覚ましい発展を遂げる。
その後も建設機械は大型化・油圧化・タイヤ化を進め、80年代からはエレクトロニクス技術を融合したメカトロ化が進行し、自動化・情報化を推進する新しい技術革新が始まった。
下図は要素技術の発明と建設機械の発展過程を示している。
建設機械の歴史として、その技術的劃期(エポック)となる技術革新、要素技術の発明・開発、その背景を含めて技術史的に発展過程を辿る。
- 95万年前 人類最古の石垣:ソレイヤック遺跡(仏)
- BC.9000年頃 農耕が始まる(メソポタミヤ)
- BC.5000年頃 大型建築物でてこの利用
- BC.4000年頃 大規模運土用の軌条:マルタ島
- BC.3500年頃から大規模灌漑
- BC.3500年頃 メソポタミヤ
- BC.3200年頃 エジプト
- BC.2500年頃 インダス川流域
- BC.1800年頃 黄河流域
- BC.3500年頃 シュメール人が車輪を発明
- BC.3500年頃 中央アジアで鉄を使用
- BC.3000年頃 ピラミッド建設に鉄片を使用
- BC.2000年頃 エジプトで最古の土工器具の1つであるプラウを使用
- BC.2000年頃 中国で、ねこ車(一輪車)の発明
- BC.1500年頃 ヒッタイトの鉄器文化(農機具、武器)
- BC.1200年頃 ヒッタイトで史上初の舗装道路
- BC.400年頃 ねじの発明 :アルキタス
- BC.1世紀頃 巻上機(3〜5本掛け滑車) :ヴィトルヴィウス(ローマ)
- BC.1世紀頃 ノルウェー型水車、ノーリア揚水車の出現
- 紀元前後(BC.120頃〜) ヘロンの蒸気機関(蒸気タービン) :Hero
- 1420年頃 最初の掘削機の設計 The right digging scoop
- 1435年 水中鍬船
- 1500年頃 フローティング・ドラグライン等、少なくとも5つの掘削機を考案 :Leonard
da Vinci
- 1578年 浚渫用バケットと人力ウインチ:J.Besson
- 1591年 Venetian Fausto Veranzio (実名 Wrancic)設計のフローティング・クラムシェル掘削機
- 1594年 螺旋回転式ポンプの特許:ガリレオ
- 17世紀 プラウを改良した最初のスクレーパが出現、木製で人・牛馬で牽引、金属補強したものもあった。
- 1600年〜1800年代半ば 人・馬力バケットチェーン式浚渫船
- 1610年 Rollwagon :500Y23
- 1613年 穿孔発破の始まり、フランスベルグ鉱山において、タガネとハンマで1m程穿孔して、黒色火薬を装填して発破した。 :Martin Weigel(独)
- 1635年 スウェーデンの銀鉱山で初のパウダー火薬による発破採掘が行われた。
- 1695年 ドニ・パパンが初の蒸気エンジンを試作 :Denis Papin(仏)
- 1698年 セーヴァリが蒸気機関による鉱山用揚水ポンプ「鉱夫の友 Miner's friend」を開発し、国王の前で実験、特許取得、1907年にこの原理を出版。
:Thomas Savery(英) (発明の背景: 燃料革命による石炭需要の増大が炭坑の排水処理問題を顕在化)
- 1712年 ニューコメンがピストンを考案し、セーヴァリの鉱山揚水ポンプを改良して実用化を図り、商業的に大成功する。 しかし、まだ熱効率は悪く、採掘した石炭の1/3をこの排水ポンプに消費した。
:Thomas Newcomen
- 1718年 Balme(仏)の人力ディパ型浚渫船は、 0.5m3バケットと15.5mポールを装備し、10人掛りで、5m水深から0.7m3/hの浚渫能力があった。
- 1725年 馬牽引ローラ:Jakob Leupold
- 1726年 初のショベル掘削器の設計と特許 :Dubois
- 1734年 アムステルダムに馬力バケットラダー浚渫船が出現
- 1735年(1709) コークス製鉄法の発明:ダービ
1760年代〜1830年代 産業革命(Industrial Revolution)が起こる。
工場制機械工業の導入による産業の変革と、それに伴う社会構造の変革のこと。 木綿工業から始まった産業革命は、蒸気機関の利用による動力革命を引き起こし、更に機械工業・製鉄業・石炭業等他の工業部門を飛躍的に発展させた。 その結果、工場制機械工業が成立・発展し、良質・安価な商品が大量生産され、人々の生活を大きく変えていく。 |
- 1765年頃 独人鉱山技師が運土用軌道ワゴンを設計、英国のニューキャストルで紹介、軽便軌条の先駆となる。
- 1765年〜 ワットの蒸気機関 :James Watt
- 1765年 ワットがニューコメンの蒸気機関を大改良し、シリンダーと冷却器を分離して、熱効率を改善。
- 1781年 ワットがピストン運動から円運動への転換に成功。 これにより、蒸気機関があらゆる機械の動力源に利用されるようになる。
- 1769年 初の自動車をキュニョが発明、ボイラをフロントに備えた前輪駆動の蒸気駆動車。 時速9km/hで走ったらしいが、フロント過重のため操向(ステアリング)困難で、パリ市内を試運転中に壁に衝突、初の交通事故をも起こす。 2号機はフランス軍の委託を受けた大砲牽引用トラクタ「ファルディエ号」
:Nicolas-Joseph Cugnot(軍事技術者、元仏軍工兵士官)
- 1770年 R.L.エッジワースがクローラ特許
- 1775年 仏のトレサゲが砕石舗装工法を考案
- 1789年 英のジェソップがフランジの付車輪を考案する。
- 1796年 モーズレー式旋盤
- 1796年 世界初の蒸気掘削機である4本アームのディッパ浚渫船をGrmshaw(英)が開発、動力は4馬力Boulton & Watt蒸気機関。
- 1799年 ボルタが電池を発明 :A.Volta(伊)
- 1800年代 トレビシックが小型高圧蒸気機関を開発し、車両等の動力に用いる :Richard Trevithick(英)元鉱山技師
- 1801年 蒸気自動車"Puffing Devil"を試作
- 1804年 初の蒸気機関車"Penydarren号"の試運転に成功
- 1807年 蒸気駆動のバケットラダー浚渫船でテームズ川を浚渫
- 1813年 初の蒸気ピストンドリル(回転鑿岩機)を発明
- 1804年 水陸両用の掘削機を水車製作者Oliver Evans(米)が開発し、フィラデルフィア港で多年活躍した。
- 1807年 フルトンの実用外輪蒸気船クラモント号がハドソン川を240km遡航 :Robert Fulton(米)
- 1814年〜 実用蒸気機関車の開発:R.Stephenson(英)
- 1814年 スティーブンソンがトレヴィシックの蒸気機関車を改良して実用化
- 1825年 スティーブンソンの蒸気機関車「ロコモーション号」が18km/hで走行
- 1830年 スティーブンソンの商業蒸気機関車「ロケット号」がマンチェスタ〜バーミンガムを40km/hで走行。
→ これ以後、イギリスを中心にヨーロッパ大陸・アメリカ大陸でも鉄道網が急速に拡大し、鉄道時代に入る。(交通革命)
- 1818年 シールド工法を開発 :Sir Marc Isambard Brunel(仏)
1825〜43年のテムズトンネル工事に適用
- 1821年 ファラデーがモータ(電動機)を発明 :A.Faraday
- 1827年 バケットラダー式エキスカベータの特許:P.Valcourt(仏)
- 1832年 ピクシイがダイナモ(直流発電機)を発明 :H.Pixii(仏)
- 1837年 クローラ(Tracked Vehicles)は、1770年から19世紀末迄に、100以上の特許が出されているが、最初の自走式実機クローラ
J.Heathcoat tracking vehicleの試験運行を実施
- 1838年 蒸気ショベルをオティスが発明 :W.S.Otis
- 1839年 米国のチャールズ・グッドイヤーが天然ゴムの加硫法を発見し、強靱な弾性ゴムが誕生した。 近代ゴム工業の始まりは、高分子工業の誕生でもあった。
- 1841年〜 英国で農業用移動式(馬牽引)蒸気機関が造られ、45年からClayton & Shuttle-worth商会が商業ベースで生産し、56年迄に2200台を生産。
- 1843年 錬鉄製蒸気船グレートブリテン号(98m、3,018t) :ブルネル
- 1845年 空気タイヤのアイデアをR.W.Thomson(英)が特許
- 1847年 水圧シリンダクレーン:W.G.Armstrong
- 1856年 初のソリッドゴムタイヤの作成:米
- 1856年 クラッシャの発明
- 1857年(1859) 水圧駆動鑿岩機を開発
- 1859年 農業用移動式蒸気機関(Clayton & Shuttle-worth商会製)を T.Avelingが減速機を付け、チェイン駆動で自走式に改良、62〜63年にClayton
& Shuttle-worth商会が製品化。
- 1859〜1869年 スエズ運河工事(7,500万m3)
- 1861年 スエズ運河の掘削本格化、2万人の人海戦術
- 1865年 スエズ運河:機械化で工事が急速に進展
- 1860年 内燃機関と自動車を発明 :ルノーアル
- 1860年 ラダーエキスカベータの実用化 :Alphonse Couvreux(仏)
- 1860年代 バケットチェーン式浚渫船の蒸気化
- 1861年 落下水圧力を利用した圧縮空気鑿岩機を実用化し、モンスニュートンネル工事(アルプス初の鉄道トンネル)で使用、 掘進速度を月進180mへ飛躍的に向上させた。
:Germain Sommeiller(伊)
- 1861年 初の蒸気ローラの発明(1859年特許)と運転報告:Lemoine(仏)
- 1862年 蒸気式タンデムローラ(5hp、17.5t):Ballaison
- 1862年 シュー付車輪:B.Boydell
- 1866年 ノーベルがダイナマイトを発明、ニトログリセリンを珪藻土に吸収させる :Alfred Nobel
- 1867年 ドラグサクションタイプのポンプ浚渫船:バザン(仏)
- 1869年 George Minnisがクローラ車(Tracked Vehicles)を試作(最古の実機写真)
- 1872年 ガスタービンの発明((独)
- 1874年 カッターサクション式浚渫船
- 1875年 2本チェーンのクラムシェルの発明: William Dent Priestman
- 1876年 4サイクル機関の発明 :オットー(独)
- 1877年 グレーダ特許、現代グレーダの予告 :American Champion
- 1878年 車輪スクレーパ
- 1878年 ロードグレーダ
- 1879年 電車の製作 :ジーメンス(独)
- 1879年 電灯の発明 :エジソン
- 1880年 TBM :Beaumost
- 1880年 Link-Belt Machinery Co.創立
- 1883年 フレスノ・スクレーパの特許 :Fresno
- 1884年 ドリルワゴンの特許 :W.L.Saunders(米)
- 1884年 作業船2本スパットの特許
- 1884年 蒸気タービン:チャールズ・バーソンズ(英)
- 1884年 初の全旋回蒸気ショベルをWhitaker(英)が開発、マンチェスタ運河工事に投入
- 1885年 可変リーニング車輪を備えた牽引式グレーダをアダムスが発明 :J.D.Adams
- 1885年 世界初の掘削機競技会(パナマ運河用のバケットラダー掘削機)
- 1885年 ガソリン自動車の試作:ダイムラ、ベンツ(独)
- 1886年 ダイナマイトの発明 :A.Nobel
- 1886年 電気溶接の発明(米)
- 1886年 米国初の全旋回式ショベル Osgood Shovel No.6: John Howe :500Y52
- 1887年 全旋回式蒸気ショベルをJ.H.Wilson & Co.(英)が販売、マンチェスタ運河工事で他の96台の蒸気ショベルと供に稼働。 :500Y,SS15
- 1888年 空気タイヤをJ.B.Dunlopが自転車用に開発
- 1890年 焼玉機関の発明
- 1890年 坑内用電気ロコ:ハンガリ
- 1892年 ディーゼル機関の発明、ガソリン機関よりも熱効率がよいディーゼル機関の基本原理の論文を発表、翌年特許。 1897年に25馬力の実機を公開 :R.Disel(独)
- 1892年 初の実用内燃機関(compression-ignition engine:7馬力オイルエンジン)をホーンズビ・アクロイド社が開発、 :Hornsby-Akroyd社
- 1895年 自動車用空気タイヤをミシュランが開発。
- 1895年 全旋回式ショベル(ショベルの原型)を開発 :O.C.Thew,
- 1896年 世界初のトラック(1.5t積) :ダイムラ、ベンツ(独)
- 1896年 初の蒸気バックホウを開発するも、実用化には更なる改良の必要性が認められた。 :Vulcan Steam Shovel Co. Barnhart
style"AA" "Back-acting Shobel"
- 1896年 Priestmanのクラムシェルを改良した2ドラムのクラムシェルの特許:Menk & Hambrock's
- 1896年 内燃機関をトラクタにホーンズビ・アクロイド社が初搭載、1897年にオーストラリアに3台輸出 :Hornsby-Akroyd社
- 1900〜15年 初の実用クローラ車を200台生産 :Lombard Log Hauler :500Y75
- 1901年 初の蒸気機関トラックタイプ(T.T.)トラクタの開発 :A.O.Lombard
- 1903年 初の電気ショベルを開発 :Thew Lorain Shovel Co.
- 1904年 ドラグラインをページが発明 :J.W.Page Osgood No.15 :500Y53,75
- 1904年 キャタピラ(無限軌道)の誕生 :Holt社(Caterpillar社の前身)が round-wheel Holt Engine No.77 の車輪をクローラに転換
- 1904年 補助前輪なしのクローラ車(Full Track-Laying Vehicle)をロバーツが開発 :D.Roberts(英)
- 1906年 ホルト社初の内燃機関 トラックタイプ・トラクタを開発、1908年から販売 :B.Holt Holt 40
- 1907年 シープフートローラ
- 1907年 コンクリートポンプの初の特許((独)
- 1907年 モービルクラッシングプラントの特許、1921年には実機が製造が確認できる。
- 1908年 T型フォードで自動車の大量生産システムを開発 自動車製造に流れ作業を導入し、大量生産と低価格化に成功、1500万台以上を製造 :フォード(米)
- 1912年 初のクローラ式パワーショベルを開発
- 1912年 初の大型スクレーパ Cat Land Leveller :500Y82
- 1913年 歩行式ドラグラインの発明
:Monighan Machine Co. Model 1-T
- 1913年 コンクリートポンプの特許 :Cornell Kee(米)
- 1914年 初のガソリンエンジン・ショベルをP&Hが開発 :P&H 210
- 1914年 パナマ運河(1億8,000万m3)開通
- 1918年 初のゴムタイヤ装着トラッククレーンを開発:Lorain
- 1919年 モータグレーダ用2輪トラクタModel 6-12をAllis-Chalmersが開発し、初のモータグレーダとなるGalion"Light Premier"とRussell"Motor Patrol No.1"に提供
- 1922年 "Mountain Mover" 4.6m3
- 1922年 コンクリートポンプの開発、吐出量15m3/h、水平圧送距離150m、同垂直距離23m :Rex社(米)
- 1923年 ブルドーザ用排土板(スキッド式)をLaPlant-Choateが初めて工業生産
- 1923年 低圧タイヤの開発
- 1924年 初の自走式スクレーパ(5テレスコボウル)、18t, 1.6km/h :R.G.LeTourneau
- 1924年 Ingersoll Randがドリフタ X-70を4輪スチール製ワゴンに搭載して、ワゴンドリル Wagon Drillと称して販売
- 1925年 ベスト社とホルト社が合併し、CAT社を設立
- 1925年 初の油圧ドーザブレードを開発 :LaPlant-Choate
- 1928年 RusselをCATが買収
- 1928年 トラクタ用ケーブル・コントローラPCU(Power Control Unit)をルターナが開発
以降、ケーブル式のブルドーザ、スクレーパ、ルータ等の開発に繋げ、CAT社等各社のトラクタに装着する。
- 1931年 初の空気タイヤ・モータグレーダをキャタピラー社が開発 :Caterpillar "Auto Patrol"
- 1931年 初のディーゼルT.T.トラクタをキャタピラー社が開発 :Caterpillar Diesel 60
- 1931年 ルータ(牽引式リッパ)をR.G.LeTourneauが開発
- 1931〜35年 フーバダム工事
- 1932年 初の牽引式スクレーパをルターナが開発、通称”キャリオール” :R.G.LeTourneau model-A "Carryall"
- 1933年にブルドーザ、アングルドーザの特許を取得 :R.G.LeTourneau
- 1933年〜 F.D.ルーズベルト大統領によるニューディール政策
- 1933年 プロクターが締固め理論をENRに発表。:Proctor
- 1933年 現代型オフハイウェイ(OH.)トラックのプロトタイプをユークリッドが開発、'34年にフィールドテスト :Euclid Road Machinery Co. 1Z "TracTruk"
- 1933年 ホイルトラクタ+ボトムダンプワゴンのプロトタイプをユークリッドが開発、公式発表は '34年 :Euclid Road Machinery Co. 1ZW
- 1934年 スクリュコンプレッサの原型を発明 :Lysholm(スウェーデン)
- 1934年 ヨーロッパでBHE
- 1935年 TVA(テネシー川流域開発公社)設立
- 1938年 初のモータスクレーパ ”ターナプル”をルターナが開発 :R.G.LeTourneau Model A "Tournapull"
- 1943年 スクレープドーザは、1938年から開発が進められ、幾つかのプロトタイプ(SR39)の試作を経て、SR43をDr.H.Cordesが1943年に開発。 ブルドーザとスクレーパを融合し、シャトル運転が特徴。 欧州の気候に適合させた機種で、量産は1953年になって、メンク社がSR53として生産。 日本でも後年、日車がライセンス生産。 ボウル容量:6.5m3: :Scrapedozer SR43
- 1945年 初のホイルドーザをルターナが開発 :LeTourneau "Tournadozer" T200 量産型は1947年からのC-type
- 1946年 デジタルコンピュータの発明 :モークリとエッカート
- 1947年 4輪駆動リアエンジンの油圧式ゴムタイヤ・ホイルローダをホウが初開発 :Hough HM
- 1947年 初のトルコン駆動の大型トラクタをアリスチャルマが開発 :Allis-Chalmers HD-19
- 1947年 モータスクレーパ Tournapull にパワーシフト(Tournamatic transmission)をルターナが初装備 :LeTourneau
Model B
- 1948年 ラジアルタイヤの開発:Michelin
- 1948年 トランジスタの発明 :バーディン、ブラッティン、ショックレー
- 1948年 世界初の全油圧ショベルを開発 :Carlo & Mario Bruneri :500Y134
- 1949年 初のツインエンジン・モータスクレーパ(パワーシフト)をユークリッドが開発 :Euclid 51FDT-15SH
- 1951年 ポクレンが牽引式の油圧ショベルを開発 :Poclain TU
- 1952年 ハンコックが初のエレベーティング・スクレーパを開発 :Hancock self-loading scraper
- 1954年 ブルドーザにターボチャージャをキャタピラー社が初装備(40%の小型化を実現) :Caterpillar D9
- 1954年 デマーグが全油圧ショベルを開発 :Demag B-504
- 1954年 クローラドリルの開発
- 1954年 ダウンザホールハンマの開発 :A.Stenuik
- 1954年 初のオーバハング・ツインモータスクレーパをユークリッドが開発 :Euclid TS-18
- 1954年 三角シューを考案し、湿地ブルドーザを開発 :日特NTK4
- 1955年 現代型トラック・ローダの開発 :Caterpillar 933, 955, 977
- 1955年 ローダ用Zバーローダリンケージを考案
: International Harvester/Hough
- 1956年 アーティキュレート式ホイルローダをユークリッドが開発 :Euclid Division 3UPM
1958年からフィールドテスト、量産型は1961年のL-20
- 1956年12月 現代オフハイウェイ・トラックの原型となるルターナ:ウエスティングハウスのホールパックを鬼才 Ralph.Kressが設計。 低重心、V型傾斜ベッセル、オフセットキャブ、逆傾斜ウィンドウ、エア油圧サスペンション(hydrain)等の革新的なデザインを以降の殆どのOHトラックが踏襲する。 :LeTourneau-Westinghouse
Haulpak LW30
- 1957年 ローダ・バックホウを完成品としてケースが初の製品化 :Case 320
(ローダ・バックホウ・アタッチメントとしては、JCBが農業トラクタ用を1954年、既に発表済み)
- 1958年 電気駆動ホイルモータをルターナが開発。 ディーゼル・エレクトリック駆動(各輪駆動モータ) :R.G.LeTourneau L28
- 1959年 初のフロントリフトアームのホイルローダをキャタピラー社が開発 :Caterpillar 944
- 1961年 初の電気駆動式のOHトラックをWABCO(109t積)が開発?(未確認)
- 1963年 オイルディスク・ブレーキをキャタピラー社がOH.トラックに初採用 : Cat 769
- 1964年 初の電気駆動OHトラックをユニット・リグが開発 :Unit Rig M-85 "Lectrahaul"
- 1965年 油圧テレスコブームのトラッククレーンを初開発 :Grove(米)
- 1966年 現代のアーティキュレートダンプ
(四駆:後輪伝達駆動)をボルボが開発 :Volvo BM DR631
- 1967年 初のアーティキュレート式モータグレーダをディアが開発 :Deere JD-570
- 1968年 ラフテレーンクレーンを開発 :Bendini
- 1970年 ポクレンが世界最大の鉱山用大型油圧ショベルを開発 :Poclain EC1000
5m3バケット、140t, 780hp
- 1970年 油圧ドリフタの実用化 :Montabert(仏)
- 1972年 200Ton超のOH.トラックをワブコが開発 :WABCO 3200
- 1975年初のHST(ハイドロスタティック) トラクタをディアが開発 :Deere ブルドーザJD-750、 トラックローダ755
- 1978年 新機軸の(ハイスプロケット、コンポーネント化とボギー機構)のブルドーザをキャタピラー社が開発 :Cat D10
- 1978 GPS衛星打上げ
- 1986年 初の500Ton超の油圧フロントショベルをデマーグが開発 :Demag H485
- 1995年 初の300Ton超のOH.トラック930E を開発 :Komatsu-Dresser
- 1995年 CATがGPS無人ダンプ(777C)の走行試験(往復3.7km)をテキサスの採石場で開始
- 1997年 シングル・リフトアーム(グレートアーム)のホイルローダをキャタピラー社が開発 :CAT 992G
発明・開発の時期は公表の年だが、調査資料によって多少ブレがあるので、複数の資料から妥当と思われる年を採用。 ピンク色は要素技術の発明・開発時期。
Ton:Shot ton(米トン)、 t :metric ton
- 日本の土工機械史
- 建機メーカのアライアンス(建機メーカの変遷と趨勢)
- 建設機械の種類と解説
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