予備知識ボタン↓
1. 始めに
2. 計画の基本条件
3. 建設の手順
4. 建築主の設定
5. 計画目的の設定
6. 専門家の選定
7. 建設期間の設定
8. 建設予算の設定
9. 敷地条件の確定
10. 終わりに
文頭へ
ボタン
次頁へ
ボタン
6.専門家の選定
建築は建築主の人生設計を反映した設計図により建てられますので、

設計者は人生を託す結婚相手
に似ています。後悔しない建築を作る
には責任に見合う期間と報酬を伴なう専門家
の中から、計画目的の
実現に
最適な設計者を選ぶ事が重要で、誤ると取返しがつきません。
専門家は経歴や実績と業務内容や組織構成等で特徴を持っています。
業務実績から
得意分野とセンスや能力等会社概要から資格者
業務経歴,年間業務量,提携関係
類似実績契約書と設計図
から
契約条件と業務の範囲,内容,保証内容等、概ね推測できます。
作品を創る
芸術家、腕より顔を売る有名人、肩書勝負の自称建築家
見映え優先のデザイナー提案上手な企画屋盗み癖のある模倣屋
品質や機能重視の技術屋実験好きな研究者要望に従順な図面屋
下請け頼りのピンハネ屋申請専門の
代願屋
設計は副業の兼業屋
口と算盤が達者な商売人粗製濫造の掛持屋特定の業者や製品を
薦める
仲介屋等様々です。
"何を専門家に求めるか?"が基本ですが、
優れた能力も立場や体質次第では毒にも薬にもなります。注文建築
は費用とアイデアや技術力等だけで頼める程単純ではなく、
品質と
価格
を適正に評価
できる中立性や担当予定者の資格,実績,人柄等
特質や体質
企画から保守迄総合能力を見極める必要があります

建築設計の営業許可を持つ建築士事務所のタイプと特徴
総合建設業設計+工事の兼業建設会社,工務店,住宅会社,協力会社
 設計施工一貫の場合は設計から保守まで窓口が一つで済む
 
競合回避目的の
短期なラフ設計が多く、契約金額により品質調整

 施工者が一社特命なので適正な価格と技術力の競争が不可能
 専門知識のない建築主には、施工者との対等な商取引が不可能
 (工事の施工能力,品質,価格,契約条件等客観的に評価できない)
 中立な専門家でない為、建築主の疑問や不満,不安が解消し難い
設計事務所設計+監理の専業建築事務所(建設業の協力会社を除く)
 ○建築の成否を左右する設計と工事検査のスペシャリスト
 時間を要する緻密な設計が多く、
品質を担保して契約金額を決定
 ○施工者を数社入札等で選べば、
適正な価格と技術力の競争が可能
 ○中立な専門家であれば、施工者との対等な商取引が可能
 (
工事の施工能力,品質,価格,契約条件等客観的に評価できる)

 中立な専門家であれば建築主の疑問や不満,不安が解消し易い


専門家の業務と報酬(通称設計料)
 設計と工事監理の業務内容と報酬旧建設省告示第1206号に基準が
 あり、
略算方式では報酬額=延人.日数(用途と工事費による業務量)
 ×日額人件費
(2〜4万円/人.日)×経費
(2〜2.5)で算出されます。
 従って報酬額は業務内容と担当者の技術力と経費により変動します。
 
報酬額=工事費×%料率の場合はぜひ上記内容の内訳を確認下さい。
 
下記は
建築士事務所団体の業務内容別の業務タイプ例です
Aタイプ】 延人.日数旧建設省告示第1206号で算定
 ・
厳密な品質確保や価格査定を要求する建設省告示第1206号の標準
  
業務
に相当する内容で、一般には数社の競争入札又は見積合わせ
  により施工者を選定する
設計と施工が分離発注官公庁や一部の
  
民間工事
で多く採用される。(高密度)
Bタイプ】 延人.日数≒Aタイプ×0.8程度で算定
 ・
適正な品質確保や価格査定を要求するのに最低限必要な業務内容
  
で、一般には数社の見積合わせ等による価格や技術力等の競争で
  施工者を選定する
設計と施工が分離発注民間工事多く採用さ
  れる。(中密度) (注)細部の設計.工事監理業務の一部を省略
Cタイプ】 延人.日数≒Aタイプ×0.6程度で算定
 ・適正な品質確保や価格査定を要求しない
法律上最低限必要な業務
  内容
で、一般には最初に特定の施工者を一社指定する設計と施工
  
一貫発注の民間工事で多く採用される。(低密度)
  (注)
工事費の見積.査定業務と細部の設計.工事監理業務を省略
参考HPリンクボタン
建築士事務所の役割と設計料(東京都建築士事務所協会作成)

当社の業務報酬については業務内容のページ下段を参照下さい

専門家選定の主な検討事項
【業務体質】
経歴,年間業務量,建築士数≧社員数×1/2,専業や中立性
【技術能力】設計,監理担当予定者の
資格,経験年数,実績,人柄,専任性
【技術体制】意匠.構造.設備.造園,積算.工事.保守等技術協力体制
【契約条件】業務の
依頼範囲,タイプ,期間,報酬,保証内容,契約書式
 建築主の見えない所で良識を疑われる裏技を使う専門家も多いので、
 
資料や面接等で
周辺業種との兼業や業務提携
を充分ご確認
下さい。
良識を疑われる裏技の例(貴方の業界事例と比べてみて下さい)
 ※契約条件や特約事項等の詳細説明を省略(建設会社,設計事務所,)
 ※適切な専門家選びを誤らせる囲い込みが目的の無料サービス(同上)
 ※
不可解な日額人件費=業務報酬額÷業務延人.日数÷2〜2.5(同上)
 ※他社と競合する前に簡単な調査と打合で
性急なラフ図面作成(同上)
 ※裏で便宜供与を提携した建設関係者の紹介による
低額設計料(同上)
 ※要望や提案の
短所を充分説明せずに、完成結果の責任を回避(同上)
 ※品質や性能を売込む割には保証内容や担保が曖昧な口先営業(同上)
 ※建築主との打合せ以外は
無資格者や下請頼りの粗製濫造(同上)
 ※推薦予定の建設関連企業に
図面作成等の無償協力を要請(同上)
 ※採用した建設関連企業から
利益協力等の歩合報酬を受取(同上)
 ※推薦した建設関連企業に
紹介料他の便宜を要求(仲介ブローカー)

(注)上記等の不正行為を契約の解除要件に特約する事もご検討下さい。
設計や工事監理の担当者実績目安(計画の成否を左右する。)
 担当者にはアイデアやデザイン等の構想力や条件の把握.対応能力,
 設計図等の作成能力,工程や工事費の管理能力,見積書の査定と金額
 交渉能力,工事監理の検査.指導能力等の
総合能力と実績が必要です。
経験年数】戸建住宅,小規模な店舗.倉庫類
≧5年、その他10年
類似実績】地域環境,用途,構造種別,規模.階数,工事単価
各1件
年間業務量/建築士1木造住宅
≦5棟、その他≦工事費2億円
工事監理中立な建築士,施工管理技士による工事検査≧1回/週

周辺関連企業と相互協力関係の専門家では建築主の利益を優先できま
せん
利害対立の取引
建築主の利益を守るには、適正な能力と期間
や報酬と良識
を伴う
第三者的立場中立な専門家の協力が不可欠です。
推薦できる設計者の選定方法は"案や費用ではなく、人を評価"する
通称
面接ヒアリング方式(無料)で、次の3段階で依頼先を決めます。
@口コミやメディア,ネット目的に相応しい複数の設計者候補に選ぶ
A
資料調査,担当予定者の面接,完成建物の見学等
適切な設計者に絞る。
B計画に対する意見や業務姿勢と契約条件を聞いて最適な設計者を決定。

参考HPリンクボタン
建築設計者の選び方(建築ナビ作成)
依頼先と選び方(All About Japan 作成)

良き建築士事務所選びの予備知識(日本建築士事務所協会連合会作成)
知って得する「家づくりのツボ」(本間英嗣建築事務所作成)

建築百家>家を建てる前に>大工さん?メーカー?設計事務所?
 
(インフォサービス轄成)
建築家との出会い方(すまいと/中原編集室作成)
住宅の第三者検査(apss住まい研究所作成)
和して同ぜず

一期一会
<好きな言葉>