P7 Management Consulting

☆顧客について


顧客は3種類いる

顧客は3種類に分けれらる
@ 愛する顧客
A 存在許容客
B 排除客

お客様は神様です・・・というフレーズが流行したことがある。
そして今でもそれを信じて商売をしているところもある。
お客様には神様もいる。しかし厄病神もいる。

東京の六本木に「キャバンクラブ」というビートルズ専門のライブハウスがある。
壁に貼ってあるのはビートルズのポスター、流れている音楽はビートルズ、
生バンドもビートズ。コースターも会員券も、
ビートルズ一色のこだわりの店。
生バンドにリクエストもできる、ただしビートルズのみ。
ビートズファンには、最高の時間が楽しめる。こだわりの店。

さて、ここから3種類の顧客の説明。
クレームで考えると分かりやすい。

まずは、Bの排除客というのは、「北島三郎流せ・・」という文句を言う客。
Aの存在許容客というのは「料理がまずい・・・」という文句を言う客。
@の愛する客は「生バンドでビートルズの●●が演奏できない。」とか、
「店の紹介資料にあるポールのホフナーのベースギターの製造年が違う」
とかいう客。

Bの客の対応は、騒ぎ出さないうちにできるだけお引取り願うという対応。
あたかも恐いお兄さんが来店されたのと同じ扱い。
邪魔にしかならない。
ましてや、迷惑を振りまいてしまう。

Aの客の対応は、できる範囲で、余裕があれば対応する。

@の客の対応は、即座に手を打つ。
生バンドが演奏できないなら、翌日までには演奏できるように
徹夜をしてでも対応できるようにする。
ベースギターの製造年月日が違うなら、即座にその資料の訂正をする。

極端であるが、わかりやすく書いた。
特にコンセプトが理解できていない店長が現れると、

お客様は神様だから・・・
折角来ていただいたのに・・・
商売は売れて何ぼ・・・

だからと、ABの
顧客を取り込もうとする。

そして、店のコンセプトはぐちゃぐちゃになってしまい。
いつの間にか、少し味は上がったにせよ、味では勝負できない。
そして、音楽もビートルズから、演歌・ポップスと幅広いジャンル
になって何だかわからなくなってしまう。

あなたの会社のこだわりは何で、
そのこだわりは顧客に振り回されていないだろうか????

顧客の特徴は自らつくっている。

自社の顧客には特徴がある。

当社の客は、金払いが悪い、値切るのきつい。
クレームが多い。せこいお客が多い・・・
という顧客に対して不満を聞くことがある。

その反対に金払いもよく、
あまり値切ることもせず、クレームも少ない・・・・
ということも聞く。

どちらかというと前者の不満の方が多い。

結論から先に言うと、金払いの悪い・値切る・クレームが多い、利
益誘導に乗りやすいという顧客がもともといるのではない。

今までの自社の対応がそのような顧客を作り上げてきたと認識すべきである。

金払いの悪い客は、前回の入金が入っているかどうか確認せず、
次も販売してきた・・ことはないだろうか?

クレームの多い顧客は、クレーム処理のために、
顧客の誤解を解くことなしで、相手の言い分に振り回された
対応をしていなかっただろうか?

利益誘導で動きやすい顧客が多いのは、
今までのキャンペーンを利益誘導のみで実施してこなかただろうか??

上場会社の社長とクラブに行った。
その社長は入るなり、ママ呼んで
「早く請求書回してくれ・・、経理から文句言われる・・・」
とクレームを言っていた。
ママは「いいんですか??」というスタンス。

案の定、その店の売り掛けの回収が悪くてママは困っているとのこと。
ママの早く請求書を回す・・というシステムがなく、
売り掛けで支払いが悪い人を前提に考えている。

要するに、この店はママが自分で支払いの悪い人を作っているのである。

また、ある小売業者で、紹介活動を新規客拡大の
重点テーマにしていた。

紹介してくれたら、ポイントが付与されるというシステムになっている。
店員に聞くと、ポイント狙いの紹介が多い・・・と言う。
すなわち、最小の金額の商品を購入し、
新規の顧客を紹介したことにしてポイントを稼ぐというお客が多いというのである。

よくよく聞いてみると、紹介して新規ができたら紹介してくれた人に、
葉書で「●●ポイント付加されます」
という送られるだけ・・・。

紹介者にお礼の挨拶も、仮に紹介で購入に至らなかったとしても
その報告も何もされていない。

当たり前・・・お客の立場に立って考えてみると、
紹介したら、お礼を言われるのでない、
報告がある訳でもない。

あるのは「●●ポイント付きました」ということだけ・・・。
なんだ・・・ってことになる。

これは実際にあった話。
葉書のみの事務連絡だけから、
きちんとお礼・報告を紹介者に行うことにより、
最低金額の商品を購入してポイント稼ぎという顧客は減少していった。

逆に、次の商品を販売するには、前回までの入金の確認をしてからでないと
販売しないというシステムをとっている会社は、
その売掛金の回収率はほぼ100%。

要するに、「●●の顧客が多い」と文句を言うより、
自社の顧客に対する仕組みや、対応方法を振り返ることが重要である。
顧客の特徴は、自らが作っていると肝に命じよ。

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