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 そのDMって有効?(DMの検証について)

ここでは、DMの有効性の検証について説明します。

過去2回DMを打った。
(A)のDMは5000通DMを打って、反応率は、5%
(B)のDMは2000通DMを打って、反応率は、8%

(B)のDMの方がいい・・・と言い切れるのか?

というテーマです。

簡単な統計学を用いて検証することができます。

まずは、誤差範囲というのを計算します。これには公式があります。

誤差範囲=1.96×√(反応率)×(100-反応率)÷(サンプル数)
(1.96という係数は、95%の信頼度の場合の係数です)

まず(A)のDMを当てはめると、
 1.96×√(5%)×(100−5%)÷5000=0.604・・・

となって、約0.6という誤差範囲が計算できます。
これは、次回同じDMで行った場合、
95%の信頼度で第1回目の反応率(5%±0.6)の枠の中に入るという意味です。
すなわち、4.4%(=5-0.6)〜5.6%(=5+0.6)の反応が95%信頼度で得られるという
ことです。

同様に、(B)のDMを当てはめると
 1.96×√(8%)×(100-8%)÷2000=1.188・・・・
よって、誤差範囲を1.2とすると、6.8%(=8-1.2)〜9.2%(=8+1.2)
となります。

(A)のDMは 4.4%〜5.6%
(B)のDMは 6.8%〜9.2%

で重なり合う部分がありません。結果的には、(B)のDMの方が反応率が95%の信頼度で
良いと言い切ることができます。

もし、(A)のDMの数が5000通ではなく、500通だとしたら、
誤差範囲は、1.96×√(5%)×(100−5%)÷(500)=1.9103・・・・
となり、3.1%(=5-1.9)〜6.9%(=5+1.9)で

(A)は 3.1%〜6.9
(B)は 6.8%〜9.2%

と6.8〜6.9と重なりあう部分ができてしまい、95%の信頼度では、必ずしも(B)のDMの方
が良いと言い切ることができなくなってしまいます。