P7 Management Consulting

 顧客の問題解決力?

前のコラムでは、何故購入するか?
ということについて考えてきました。

顧客は「問題解決のために購入する」
そして、販売側は「問題解決のお手伝い」
というのが復習です。

さて今回のテーマは、顧客の問題解決力について考えるのがのテーマです。

顧客が問題解決を自分自身で成し遂げられるならば、
販売側の支援は不必要です。
また、顧客が直面している問題にどうしていいかわからない
という場合は、販売側の支援が必要となります。

転んで擦り傷をした場合は、その解決策はバンドエイドを貼っておけばそのうち治る
と経験的に問題解決の方法を知っており、実践できる時には、販売側の支援は不要です。
しかしながら、今まで襲われたことのない頭痛であった場合は
病院に行って、全面的に医者(販売側)の支援を仰ぐことになるのと同じです。

ということは、

顧客が本当に正しく問題解決ができるか否か
              =販売側の支援が必要か否か

ということになります。

もう少し分析してみましょう。

顧客の問題解決レベルを区分すると
概ね3通りのケースに分けることができます。

T顧客は解決策を知っていると思っている
   @知っている解決策が正しいものである・・・(あ)

   A知っている解決策が誤っている・・・・・・・・(い)

U顧客は解決策がわからないと思っている・・・・・・・・・・・・・・(う)

上記の、顧客が正しい解決策を知っていいて、そして実践するという
(あ)の以外のケースは販売側の問題解決の手伝いがいることになります。

まずは、
(う)の顧客が解決策がわからない・・・という場合は、

顧客そのものがSOSを発信しているのですから、
販売側の問題解決の手伝いはお客様側から求めてくることになります。

販売側にとっては、相談者としての位置づけがきっちりしているのでやりやすい
最もいいパターンといえます。
しかしながら、残念ながらこのケースの発生は希なのです。

車の購入に置き換えると、
自動車の免許を取ったばかりで、トヨタと日産の区別もわからない
ましてや、軽自動車と普通乗用車の維持費の違いなんてわかるはずもない・・・
という顧客の場合を想像してもらえればわかりやすと思います。

ただ、このケースの場合は、問題解決というよりも、
「一体車を購入して、どのような問題を解決したいのか?」という
問題の特定から始めることになります。

さて、次に
(あ)の正しい解決策を知っているというケースの場合は、

このコラムのテーマのコンサルティングセールスは成立しません。
すなわち、当方のもっている情報と、顧客のもっている情報の非対象性
が成立しなくなります。お客様も当方と同様のレベルの情報をもっているためです。

このケースの場合は、顧客の要求に応じて商品を提供すればよいことになります。
(前述したように、非対象性に持ち込んでよりレベルの高い問題を提案する
というパターンもあります)。
基本的に、このケースも少ないと理解したほうがいいかも知れません。

最後に、
(い)の顧客が知っていると思っている解決策が誤っている場合です。

これが一番多く、厄介なパターンです。
というのは、購入する側は
「俺はわかっている、十分な知識もある」
と思っているのです、でも間違っているのです。

販売する側は、この顧客の持つ自負心をひっくり返さないといけないことになります。
機嫌を損ねては、その商談は終わりになります。

かと言って「へい、へい、ごもっともです」では
旧来のセールスと変わりません。カウンセリングセールスになりません。

さて、どうしましょう???

結論から言うと、顧客に対して非対称な関係が作れるか??
という知識勝負ということになります。

くれぐれも、真っ向から知識勝負を挑んだら、その商談は終わりになります。
お客様のプライドを傷つけない話法で、最後には

「ほう・・、なるほどね。君は詳しいね・・」とか
「あんたは、なかなか勉強しているね」

と顧客に言わしめることがゴールです。

絶対に忘れてはならないのは、
顧客の間違いをひっくり返す作業をする前に
顧客の解決したい問題に関してきちんと確認して、
問題認識を共有しておくことを忘れてはなりません。

このプロセスをすっ飛ばしてしまうと、何時間商談しようと話は絶対にまとまりません。

どうやって、誤った解決策を正しい方向に持っていくか?

「誤った解決策について」(作成中)を参照ください。

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